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普段のAがかなり消極的な分、今の彼女から発せられた言葉がやけに新鮮で刺さった。胸の内からくすぐられるようなもどかしさが襲ってくる。
それでも今は介抱が優先なので、台所へ強引に向かおうとした。するとAも意固地になって俺の足首から手を離さない。仕方なく、彼女の体を引き摺って廊下を進む。
何とかリビングに到達すると、Aはやっと立ち上がった。少しふらついたあと、そのままソファーへ倒れ込んだ。
「んんーふかふかぁー」
「そこで大人しくしとけ」
Aが離れているうちに、水をコップに注ごうとした。そこでふと、家にスポーツドリンクがあったことを思い出す。
あれほど汗をかいているなら、普通の水よりもそっちの方が良い。吐き気もなさそうだし、ちゃんと飲めるだろう。
冷蔵庫から冷えたスポーツドリンクを取り出し、コップに適量注いだ。ソファーでぐでぐでになっているAの上半身を起こし、コップを差し出す。
「なーにー？」
Aが不思議そうに首を傾げる。
「スポドリ。飲まねえと二日酔い酷くなんぞ」
「わかりましたー、優しいばくごーくん大好きれす」
「……はよ飲め」
「はーい」
Aは従順に受け取り、ごくごくと喉を鳴らして飲んでいく。
……今日のコイツは少し心臓に悪い。
酒を飲むと本心が出るだとか、色っぽくなるだとかは知っていたが、実際それらを一度に喰らうと想像以上だった。
とろんと潤んだ目。赤ら顔。血色のよくなった口元。そこから発せられる呂律の怪しい言葉の数々。
つくづく、あの男が憎く感じた。こんな彼女に触れさせたくはなかった。
次から飲む時は俺も同伴にしよう、と心に決めたその時だった。
「ばくごーくん」
少しトーンの下がった声がした。やっと酔いが覚めたか、と安心したのも束の間、腹部に思いっきり抱きつかれた。その勢いに押され、抵抗する余裕すら与えられず押し倒される。
「っ！？ てめ、離せ」
「私はばくごーくんが好きなんれす」
そんな今の状況なんか気にもせず、真剣そうな、でもぼんやりした声色でAが続けた。やっぱりコイツまだ酔ってる。
「ほんとーに大好きなんれす。
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いかそーめん＜:コミ - 一番右の星を連打しては２人が尊すぎて発狂する今日この頃 (2020年7月7日 17時) (
レス) id: 48a321b59e (このIDを非表示/違反報告)
コロン - 久しぶりにみにきたら完結に…………。凄く面白かったです！たくさんのドキドキを、ありがとうございました！ (2020年2月26日 21時) (レス) id: 944a781ac2 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 何回読んでもドキドキします！更新頑張ってください！！ (2019年11月8日 22時) (レス) id: 6b884e566e (このIDを非表示/違反報告)
如月(プロフ) - 更新頑張ってください！(*｀･ω･)ゞ (2019年9月30日 20時) (レス) id: c3b538f516 (このIDを非表示/違反報告)
レミリナ - 更新頑張って下さい！ 応援してます！ (2019年8月24日 12時) (レス) id: dbf7d5a39b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真実 | 作成日時：2019年8月13日 20時
