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｢あ、あの、爆豪くん｡手、離してくれませんか？｣
恥ずかしさで居たたまれなくなって、爆豪くんに手を離して欲しいと頼んだ｡しかし、掴まれたその手はなかなか解放されない。それどころか、さらに握りしめる力が強まった気がする｡
｢触って欲しかったんだろ｣
悪い顔でこちらを見つめてくる爆豪くん｡
何だか嫌な予感がする。
｢えっ、と、私帰りま……あっ…！？｣
｢んで、ぎゅーってして欲しいだったか｣
そのまま手を引かれ爆豪くんの胸へ倒れ込んだ。
腰と背中に手を回され、強く抱きしめられる｡
体と体が密着し、温かさが直接伝わった｡
あの時とは違い心の準備が十分にできていない今の私は、ただただ混乱するのみであった。
好きな人と急に至近距離｡ それだけで、自分の心臓はいとも容易く縮み上がってしまう｡
｢ば、ばばば爆豪くん……！？｣
｢あと…甘やかして欲しい、だったな｣
爆豪くんは、緊張してガチガチに固まった私の体を起こし、そのまま私を直視した。
混乱した思考のまま、彼と目を合わせる。
｢どう甘やかして欲しいんか教えろ、A｣
｢は…ひ……｣
｢言わねぇんだったら、こっちからすんぞ｣
嗜虐的な表情で見据えられた｡喰われる｡跡形もなく喰われてしまう｡頭の中に警鐘が鳴り響き、危険信号が飛び交う。
羞恥心でいっぱいいっぱいの私には、爆豪くんをただ待つことしかできなかった。
｢……ちっ｣
すると突然、私の自由を奪っていた腕が離れた｡
何事かと思い、爆豪くんを見上げると｡
｢……んな怯えた顔すんなよ｣
怯えた顔？
そんな表情をしていた自覚はなかった｡
もしかして、私を怖がらせたと思って動きを止めたのだろうか｡そんなことは一切無いのだが。
気難しい表情の彼を見て、とりあえず謝罪をするため口を開こうとしたその時｡
｢うぜぇ！ 帰れ！ さっさと帰れ！｣
爆豪くんは何だか余裕がなさそうに、私に出ていくよう言った｡
え、どうしたのだろうか｡
｢あの、爆豪くん待ってくだ｣
｢うっせぇ！ 今日はもう部屋戻れクソ女！｣
有無を言わさないそのオーラに圧倒され、渋々私は自室に戻った。
急に触ってきたり突き放したり。
一体なんなんだろうか｡
……本当に心臓に悪い。
とりあえず、今度会った時に誤解を解かなければ｡
｢……寸止めかよ、クソが｣
【結果】
ちょっと恋人っぽいことができた｡
何だか怒らせてしまった｡
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如月 - ありがとうございます！(*｀･ω･)ゞ (2019年8月13日 11時) (
レス) id: 26dff16a4d (このIDを非表示/違反報告)
真実(プロフ) - 甘党さん» こちらこそ、リクエストありがとうございました！妄想が捗って、書くのがとっても楽しかったです(笑)宜しければ続編も、どうぞご贔屓にしてください。 (2019年8月12日 21時) (レス) id: 3c371268a1 (このIDを非表示/違反報告)
甘党(プロフ) - 『彼氏を甘えさせよう！』読みました！リクエストに答えていただきありがとうございました！すごくキュンキュンして浄化しそうでした…これからも頑張ってください！！ (2019年8月12日 2時) (レス) id: 672f68fdf6 (このIDを非表示/違反報告)
真実(プロフ) - 如月さん» リクありがとうございます！ 勝己くん呼びしたいですねえ……！合点承知之助です！ (2019年8月12日 2時) (レス) id: 3c371268a1 (このIDを非表示/違反報告)
如月 - いつも楽しく見させてもらっています！リクエストで下の名前で呼んでみたをお願いします(*｀･ω･)ゞ (2019年8月11日 9時) (レス) id: 26dff16a4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真実 | 作成日時：2019年5月8日 0時
