『彼氏を甘えさせよう！』: 甘党様リク ページ42
『恋人に甘えたいと思っているのは女性だけではありません。性別問わず、誰しもが恋人に甘えたいという欲求を持っています。
しかし、中には甘えるのが苦手で素直になれない人もいることでしょう。そんな恋人の気持ちを察して、心を解してあげてください』
「ふー、やっと課題終わりましたっ」
「お前にしちゃ上出来」
「へへ、やればできる子なんですよ」
ゆったりとした昼下がり。私は爆豪くんの協力の下、出された課題を片付けていた。爆豪くんからの珍しいお褒めの言葉を貰い、得意げになってふふんと鼻を鳴らす。
爆豪くんに勉強を見てもらうことが毎週の習慣化してから、学力の成長をひしひしと感じる。
目の前の単語の羅列も、前の私なら解読不能として匙を投げていただろう。しかし今は流れるようにシャーペンが進み、解答欄がみるみるうちに埋まっていく。
全部爆豪くんのおかげだ。
……でも、ちょっと最近彼に甘えすぎな気がする。
「あっそうだ、なにかして欲しいことないですか？ 何でもしますよ！」
恩返しのつもりで爆豪くんに尋ねた。
日頃面倒を見てもらっている分、何かしらでお返しをしたい。
「あと、やっぱり今日の爆豪くんはお疲れみたいですし……」
付け足すように言って、その顔を仰ぎみた。
……うん。やっぱり疲れてる。
実は、爆豪くんルームに入り浸ったことにより、勉学の他にもう一つ伸びた能力がある。といっても、使えるのは限定的で、正直役に立つかといえば微妙なところだが。
『爆豪くんの心身状態の察知』
これが私の習得した特技だ。勿論、実際は何となくこうなんじゃないかな、というだけの根拠の無いただの勘だが、結構当たる。
そのフィルターで見た今日の爆豪くんはかなり窶れていたと思う。憔悴した、特訓に疲れ荒んだ顔だった。
そんな様子を看過して自分の都合に付き合わせるのは気が引けたが、その旨を伝えると本人が、
『教え殺したるからんな事言ってねェではよ来いクソバカ』
と急かすように私を部屋に連れ込んだのだ。
そして、その後も私の心配には耳も貸さず、時々私の物分りの悪さに目を釣り上げながらも教えきってくれた。
疲れていただろうに。
「私だって役に立ちたいんです」
訴えるように言って、爆豪くんの少し疲労に濁った赤い瞳を見つめる。
「そーかよ、んじゃ頑張れよ」
しかし聞こえたのは、抑揚のない冷ややかな返答。爆豪くんは素っ気なく、私の提案に取り合ってはくれなかった。
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如月 - ありがとうございます！(*｀･ω･)ゞ (2019年8月13日 11時) (
レス) id: 26dff16a4d (このIDを非表示/違反報告)
真実(プロフ) - 甘党さん» こちらこそ、リクエストありがとうございました！妄想が捗って、書くのがとっても楽しかったです(笑)宜しければ続編も、どうぞご贔屓にしてください。 (2019年8月12日 21時) (レス) id: 3c371268a1 (このIDを非表示/違反報告)
甘党(プロフ) - 『彼氏を甘えさせよう！』読みました！リクエストに答えていただきありがとうございました！すごくキュンキュンして浄化しそうでした…これからも頑張ってください！！ (2019年8月12日 2時) (レス) id: 672f68fdf6 (このIDを非表示/違反報告)
真実(プロフ) - 如月さん» リクありがとうございます！ 勝己くん呼びしたいですねえ……！合点承知之助です！ (2019年8月12日 2時) (レス) id: 3c371268a1 (このIDを非表示/違反報告)
如月 - いつも楽しく見させてもらっています！リクエストで下の名前で呼んでみたをお願いします(*｀･ω･)ゞ (2019年8月11日 9時) (レス) id: 26dff16a4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真実 | 作成日時：2019年5月8日 0時
