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私たちは迷子の子…悠斗くんという名前(連れていく時に聞き出した)の男の子を連れ、幼児の歩幅に合わせてゆっくりフロアを歩いていた｡
悠斗くんは好奇心旺盛で、矢継ぎ早に質問を浴びせた。ので、私たちも雄英高校での体験談を沢山話していった。結構楽しい一時だ。
「あ…」
突然、悠斗くんが声を漏らし会話を途切り、進行方向とはズレたある一点に熱心に視線を注いだ。不思議に思い、その子が見つめている方を一瞥すると。
視線の先にはひとつ、ワゴンのアイスクリーム屋があった。しかも、何やらオールマイトとコラボしているようで。そうか、あれに反応したのか。
「あれ食べたい？」
私の問いかけに、悠斗くんは大きく首を縦に振った。
ほんの少しの寄り道として行列に並び、注文をする。悠斗くんは迷わずオールマイトのものを選び、カウンターの前でぴょんぴょんと無邪気に飛び跳ねていた。
その楽しそうな様子に癒され、跳ね回る小さな体を見つめていると。
「お母さん似のかわいいお子さんですね」
注文の品を手に持った店員さんが声を掛けてきた。どうやら、私と爆豪くん、悠斗くんを家族と捉えているらしい｡
しかし残念ながらその考えは間違いで、本当はただのカレカノとどこかの迷子だ。間違いを訂正するべきか爆豪くんをチラリと見た時、
「ちがうよー！！ Aお姉ちゃんとかっちゃんはまだこいびとなんだよー！！ ゆーえーこーこーヒーローか？ でがんばってるから、けっこんはしてないんだよー！！」
「…！？！？」
大声で。大勢の前で。
なんの前触れもなく落とされた爆弾に、一瞬五感の全てを失ったような衝撃に襲われた。
なぜ恋人だとバレた。それも、恋愛なんて微塵もわからなそうな幼児に。
いやそんな事はどうでもいい。問題は、私たちが雄英生であること、そして関係性をこんな響く声で叫ばれた事である。
「雄英高校ヒーロー科！？」
「Aお姉ちゃんて、あの1年のAAちゃん！？ それにかっちゃんは…？」
「あっ、この怖い顔！ 爆豪勝己だ！ 勝己だからかっちゃんか！ 」
「この二人できてたのか……マジかよ」
……めちゃ騒がれてる。
皆さんご存知だろうが、雄英高校の体育祭はかつてのオリンピックに代わるビッグイベント。それに参加するということは、ちょっとした有名人になるということに等しい。
少しでも騒がれたくない私たちは、まぁじっくり見なければ分からない程度の変装をしていたのだが……確実にバレた。
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如月 - ありがとうございます！(*｀･ω･)ゞ (2019年8月13日 11時) (
レス) id: 26dff16a4d (このIDを非表示/違反報告)
真実(プロフ) - 甘党さん» こちらこそ、リクエストありがとうございました！妄想が捗って、書くのがとっても楽しかったです(笑)宜しければ続編も、どうぞご贔屓にしてください。 (2019年8月12日 21時) (レス) id: 3c371268a1 (このIDを非表示/違反報告)
甘党(プロフ) - 『彼氏を甘えさせよう！』読みました！リクエストに答えていただきありがとうございました！すごくキュンキュンして浄化しそうでした…これからも頑張ってください！！ (2019年8月12日 2時) (レス) id: 672f68fdf6 (このIDを非表示/違反報告)
真実(プロフ) - 如月さん» リクありがとうございます！ 勝己くん呼びしたいですねえ……！合点承知之助です！ (2019年8月12日 2時) (レス) id: 3c371268a1 (このIDを非表示/違反報告)
如月 - いつも楽しく見させてもらっています！リクエストで下の名前で呼んでみたをお願いします(*｀･ω･)ゞ (2019年8月11日 9時) (レス) id: 26dff16a4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真実 | 作成日時：2019年5月8日 0時
