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時はたち、約束の日曜となった。私は自室の鏡の前で髪を梳かしながら、爆豪くんの発言を反芻していた。
『今週の日曜、買い物付き合え』
何故唐突にそんなことを言い出したのだろう。疑問が浮かび、鏡に向けていた意識がふっと爆豪くんに方向転換する。
あの時、彼の態度が威圧的だったのと、自分もまさに誘おうとしていた為、詳細も聞かずに二つ返事で了承してしまったのだ。
「どこに行くんですか？」とか「何買うんですか？」とか色々質問はしたのだが、爆豪くんは教えてくれなかった。
心にほんの少ししこりを残しながら、準備を終え部屋を出て待ち合わせのエントランスに歩みを進める。
爆豪くんは既に到着しており、腕を組んで壁にもたれていた。お洒落な私服に身を包み、どこか遠くを見つめている。黙っているだけで様になっていた。
そんな姿を少しでも長く見たくて、向かう足のスピードを落とした。
と、爆豪くんがこちらに気づき、
「何トロトロ歩いとんだ」
「す、すみません。爆豪くんがなんかいつにも増してカッコよかったので、見ていたくて」
「……ハ、ハァ！？ んなこと言ってねぇでさっさと来いや！」
相変わらずの辛辣さでこちらを迎えた爆豪くん。そのまま手を掴まれ、すぐ近くへと引っ張られる。その乱暴な扱いに文句を言おうと、至近距離にきた彼の顔を仰ぎ見た。
しかし、彼の耳はほんのりと赤く、何かきまりが悪そうに口をもごもごさせていて。
「……照れてますか？」
「ンなわけねぇだろが！ おら、行くぞ」
私の問いは即座に一蹴された。でも手は繋がれたまま、さらに指を絡められる。恋人繋ぎだ。
……プライドが認めてないだけで、絶対照れてるな。なんだか心が温かくなって、口元が緩く弧を描いた。
「何笑っとんだ」
「へへ、なんでもないです」
彼が素直じゃない仕返しとして、自分も従順には答えなかった。
電車に揺られ、たわいもない話をしながら歩いていくと、しばらくして大きな建物が見えてきた。
……ちょっと待て。この建物、見覚えがある。
「てめえ、ここ行きたがってただろ」
「……え？」
確かに、ここは葉隠さんと話したあの場所だ。しかし、何故爆豪くんがここに。彼の発言を考えて、一つの結論に至った。
「……もしかして、私のために？」
「……」
「無言は肯定と受け取りますよ」
「……うっせ、はよ」
「！ ありがとうございます、爆豪くん！」
爆豪くんの優しさを、改めて噛み締めた。
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如月 - ありがとうございます！(*｀･ω･)ゞ (2019年8月13日 11時) (
レス) id: 26dff16a4d (このIDを非表示/違反報告)
真実(プロフ) - 甘党さん» こちらこそ、リクエストありがとうございました！妄想が捗って、書くのがとっても楽しかったです(笑)宜しければ続編も、どうぞご贔屓にしてください。 (2019年8月12日 21時) (レス) id: 3c371268a1 (このIDを非表示/違反報告)
甘党(プロフ) - 『彼氏を甘えさせよう！』読みました！リクエストに答えていただきありがとうございました！すごくキュンキュンして浄化しそうでした…これからも頑張ってください！！ (2019年8月12日 2時) (レス) id: 672f68fdf6 (このIDを非表示/違反報告)
真実(プロフ) - 如月さん» リクありがとうございます！ 勝己くん呼びしたいですねえ……！合点承知之助です！ (2019年8月12日 2時) (レス) id: 3c371268a1 (このIDを非表示/違反報告)
如月 - いつも楽しく見させてもらっています！リクエストで下の名前で呼んでみたをお願いします(*｀･ω･)ゞ (2019年8月11日 9時) (レス) id: 26dff16a4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真実 | 作成日時：2019年5月8日 0時
