どうも、学生の敵です。【僕のヒーローアカデミア】 (ページ10)

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記憶が8つページ10

『ここが雄英. . . ！』

あの出来事から約10か月後、私は一般入試を受けに雄英高校に来ていた。

展開が早いって？案ずるな。これぞ小説の力だ。

兎も角、ヒーローになると決めたからには父さんの母校である雄英に行こうと決めていたのだ。

その為にこの１０か月間、それはもう頑張った。

勉強は問題ないとして、短期間だけど柔道を習いに行ったし様々なヒーローの戦術も頭に叩き込んだ。

大丈夫。絶対に出来る。あんなに頑張ったんだし。

「あ！Aちゃん！」

後ろから聞こえた声は天使ｎ((ゲフンゲフンいや、

『出久くん！』

そう、この１０か月の出来事はもう一つある。

もう気が付いているだろうが、あの日以降出久くんと仲良くなることが出来た。

小学生からの９年間、みのり以外に友達を作ることが出来なかった私にとっては物凄い快挙である。

「今日は頑張ろうね！」

満面の笑みで言ってきた出久くんに、私も大きく頷く。

『もちろん！』

・

なんて言ったものの．．．

『どうしよう。不安しかない。』

目の前に広がる巨大な模擬市街地を見て、思わず頭を抱えた。

．．．先程も言ったが、この10年間私は柔道を習い様々な戦術を覚えた。

つまり対人用の訓練をしていたのだ。

．．．だけど今回の試験は

『仮想敵(ヴィラン)を倒す. . . か。』

今回の試験の内容を簡単に説明すると．．．

演習場にいる三種多数の“仮想敵(ヴィラン)”を各々の個性で行動不能にし

ポイントを稼いでいく、ということだそうだ。

．．．．．マ●オ？

ともかく、個性も役に立たず対人用の訓練しかしてこなかった私にとって、この試験は明らかに分が悪い。

ああどうしよう。こんな状況で試験に受かることなんてできるのか？

．．．いや、待てよ。

私が上手く誘導して仮想敵(ヴィラン)を壁か他の仮想敵(ヴィラン)にぶつけることが出来れば？

．．．いや駄目だ。そんな運良く仮想敵(ヴィラン)を誘導できる保証は無い。

．．．じゃあせめて、仮想敵(ヴィラン)に太刀打ち出来る武器みたいな物があれば．．．

「ハイスタートー！」

『．．．ん？』

その声と同時に、目の前の壁が音を発てながら開けていく。

「どうしたあ！？

実戦じゃカウントなんざねぇんだよ！！走れ走れぇ！！

賽は投げられてんぞ！！？」

こうして、私の夢をかけた試験は始まった。