どうも、学生の敵です。【僕のヒーローアカデミア】 (ページ7)

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記憶が5つページ7

手に持っている秘密兵器(お酢)を瓶ごと投げつけると、

弧を描きながら飛んでいき、丁度スライム型敵(ウ゛ィラン)の中央に当たる。

ほぼ同時に投げられたであろう緑谷くんのリュックに当たって瓶が割れ、

中のお酢は見事に敵(ウ゛ィラン)にかかった。

. . . そして

『やった. . . ？』

お酢の効果があったのか、緑谷くんのリュックが目くらましになったのか。

どちらか分からないが、敵(ウ゛ィラン)の勢いは弱まり

その隙をついて緑谷くんが敵の中にいる男の子の元に駆けつけた。

. . . 助け...られた？

. . . と、安心したのも束の間

「もう少しなんだか邪魔するなあ！！！」

『. . . . . へ...？』

瞬く間に勢いを取り戻した敵(ウ゛ィラン)は、形を変えながら私と緑谷くんの側に迫ってくる。

私は次に来る衝撃に備え、思いきり目を瞑った

. . . のだが

「DETROIT SMASH！！！」

次に聞こえてきたのは野次馬の悲鳴ではなく歓声。

目の前に映ったのは飛び散った敵(ウ゛ィラン)と

『. . . オールマイト』

安心したのか一気に力が抜け、その場にぺたん、と座りこむ。

. . . 助かった。

助かった、けれど。

「何をやっているんだ！なんであんな危険なことを！！

　．．．君が行く必要は全く無かったんだぞ！」

プロヒーローにそう言われ、座り込んだまま其方を見上げる。

．．．本当にその通りだ。

結局助けることができたのはオールマイトだし、私は逆に助けられてしまった。

やっぱり私は、ヒーローにはなれないのだろうか。