火花【爆豪勝己】 (ページ3)

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私は捕真と、新しく通う幼稚園への道のりを歩いていた。

「お前二年しかこっちいないんでしょ？」

「うん」

「じゃあ、こっちの小学校入学してすぐ転校するんだな」

「そうだね。でも、友達ともまた会えるし」

「ふーん… あ、ここだよ」

幼稚園についた。

入り口のガラス越しに、折り紙で作られた動物や、児童が描いたであろうひまわりの絵が飾られているのが確認できた。

「懐かしいなー。外観はそんなに変わってないな」

「捕真もここ通ってたの？」

「そうだよ。で、この道まっすぐ行くと小学校あるから」

「ふーん…」

自分がこれから通う幼稚園に興味津々で、Aは頭の中でさまざまなシュミレーションをする。

「捕真、小学校って楽しい？」

捕真はこちらを横目で見る。「うん、楽しいよ。

すげー先輩がいてな、今年卒業したんだけど、個性がかっこよくて、すげー強くて、当時5年生だったのに、6年生3人とケンカしても一人で勝ったって話もあったよ」

「へぇ…すごいね、その人」

私とは正反対だな、とAは思った。

「薄い金色のツンツン頭と、赤い目がもう強そうでさー」

「なんて名前なの？」

「ん？あぁ、『爆豪勝己』って名前。」

爆豪… 勝己

「名前から強そうだね」

フ、と笑うと、だろぉ？と捕真が顔を明るくする。

その顔も知らない彼は、きっと恵まれた個性と環境で、人一倍自信があって… 強く生きているんだろうな。