対談 ページ45
翌日、また1人の仕事に向かう。
今日は雑誌のインタビューを終えた後で、
デビューしたてのシンガーソングライターの方と対談。
「坂本達也です、よろしくお願いします！」
スタジオに入ると既にその人はいて、
キラキラの笑顔で握手を求めてくる手にはギラギラの指輪。
……有名人っぽい。
なんて露骨に構えてしまうけど、当然のように私は存じ上げない。
本当にこの疎さ加減、申し訳ない。
そんなことは言えないし、事前にプロフィールだけは調べてきているし。
何とかなるだろうと鷹を括って対談がスタートした。
「嵐になろうって決意されたのはどうしてだったんですか？」
何往復めかの質問。
この質問をされたときの答えは事務所の方から指示されている。
「ライブのDVDを見て、この輝いている人たちの仲間になりたいと直感で感じたんです」
…嘘ではない。間違いではないです。
いつもこう返したあとによぎる一抹の罪悪感。
騙されてオーディションに行ったことは絶対に言わないようにと社長に口止めされているし、
そんなこと言ったら大顰蹙を買うことは目に見えているし。
しょうがない。
「いやー、俺だったら尻込みしちゃうな。
こんな国民的スターに今更入ろうなんて思えないですよ！」
そうですかね、なんて笑って返すけど、
内心は"その通り。全く同感です"。
話せないことや話しちゃいけないことがたくさんあることに焦れてしまう。
だけど何故か坂本さんは全部わかってるみたいに全部を吸収してくれて、
言い淀んだり変な間が生まれないようにつなげてくれた。
…話しやすい。なんだか心地いいな。
この仕事を始めてそんなふうに思った相手なんて初めてだった。
「はい、OKです！」
滞りなく収録も終わり、挨拶をして楽屋に戻ろうとした私を坂本さんが呼び止めた。
「Aさん、お昼これからですよね？一緒に食べません？」
ちょうど12時ごろ。
次の仕事は14時からで少し時間が空くし、どこかお店にでも行こうかと思っていたところだった。
それになんとなく坂本さんとは馬が合う。
もう少し話してみたい。
……けど、これはナンパじゃなかろうか。
二宮さんに言われたこともある。
「………えっと、」
何で答えればいいのか分からず戸惑う私の顔を見て少しだけ笑った坂本さんは、
周りを少しだけ見回して近くに人がいないことを確認。
そうして、一言。
「大丈夫。俺、そっち側だから」
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ちぃ(プロフ) - おかえりなさい！長らく更新されてなかったので半分諦めつつも、素敵なお話しなので登録解除も出来ずにいましたが… 戻ってきて下さってありがとうございます！ 退職万歳＼(^o^)／ (2021年9月21日 12時) (
レス) id: 038f602d6e (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - 初コメです！hiroさん戻ってきてくださって嬉しいです！！あと、退職おめでとうございます笑笑 お話の続き、楽しみにしております。気長に待っておりますので、ご自身のペースで更新なさってください！ (2021年9月20日 1時) (レス) id: c72bd2a0fb (このIDを非表示/違反報告)
∞横山あらしちゃん∞(プロフ) - 初めまして。この作品が大好き過ぎてずっと待っていました(´；ω；｀) これからも楽しみにしております！！ (2021年9月16日 23時) (レス) id: b6736fcc7a (このIDを非表示/違反報告)
ほしにゃあ(プロフ) - ここで更新終わりなのでしょうか…？続きが気になってしまいました…！主人公ちゃんの成長を見守りたいてす！ (2020年12月29日 3時) (レス) id: 5991f59eda (このIDを非表示/違反報告)
hiro(プロフ) - かずなさん» ひー！！！さっそく戻ってきていただけるなんて……………ありがとうございます(ToT) (2020年1月14日 19時) (レス) id: fea287eb7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：hiro
| 作成日時：2019年7月19日 9時
