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け「しげー」



し「んー?あれ?起きたの?」



け「今日バイトだったー?」




けいは出掛ける準備をしていたのを止めてしまったしげにそう尋ねた。




し「休めるから大丈夫だよ。けいをその状態で1人には出来ないよ」




けいは今にもまた寝てしまいそうな虚ろな目で、しげを見つめていた。




け「…俺大丈夫だよー。バイト行ってきな」




し「でも……」




け「心配性だなー(笑)皆が帰ってくるまで待ってるから。…どこにも…行かないから、ね?」




しげはけいを見つめた。
けいの体調が悪いだけで、ここまで心配をする理由、、、




けいはただの体調が悪いだけではなく、1年前にある病に掛かってしまい、その病のせいで「後1年」そう余命宣告をされていたのだった。




そして、その「1年」から既に1年が経とうとしている。




しげ、ゆう、たかの3人は治療をして少しでも長く一緒に生きたいとお願いをしたが、けい本人は治療をしても完璧に治るわけでもないし、毎日病院のベッドの上で痛い思いをし続けるくらいなら、治療をせず、3人と楽しく生活をして自分が死ぬ直前まで3人と一緒に居たい。



そう伝えた。




病院の先生からは、週に3回通院をする事を条件に、けいの意思を尊重させたのだった。





しかし、その「1年」が刻々と近づいてくるのと同時に、けいの体にも限界という言葉が圧し掛かってきていたのは事実であった。





今回のように、熱が急に上がり体が動かなくなってしまったり、急に意識が無くなり倒れてしまったり、、、




だから、しげはけいが「バイトに行って良いよ」と言っても、3人の中で最初に帰ってくる、ゆうが来るまではけいが1人になってしまう為、その間に何かあったら、、、そう考えるとなかなかバイトに行こうとは思えなかった。





けど、けいが何回も大丈夫と言うから、、、




し「すぐに連絡してね!無理ってなる前に絶対に連絡入れろよ?」



け「ん〜」





こっちは真剣なのに、、、




半分寝掛かっているけいを見ながら苦笑いをし、しげは2人に「けいが体調悪いから」そう簡単にメールを送り、バイトへと向かった。






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かぐや姫(プロフ) - どうしよう涙が止まらない。すごく感動する作品でした。★は1番右にさせていただきました (2017年3月20日 17時) (レス) id: 6f7b4e4069 (このIDを非表示/違反報告)
さば(プロフ) - もぉ涙が止まらなくて。 めっちゃ感動しました(;_;) (2016年10月9日 0時) (レス) id: 4027e89328 (このIDを非表示/違反報告)
やな(プロフ) - 成海さん» そう言ってもらえて嬉しいです!読んで頂きありがとうございます! (2016年10月8日 16時) (レス) id: 89b45d939a (このIDを非表示/違反報告)
成海(プロフ) - 感動しました!;_;涙が... (2016年10月6日 20時) (レス) id: 65d9be9bf1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:やな | 作成日時:2016年10月1日 15時

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