女神の膝枕(リゾット) ページ10
「リゾット、入ってもいい？ 」
「…Aか？ 入れ」
マグカップを持ったAが俺の仕事場兼自室に入ってきた。
「…来ていたのか」
「うん。ご飯を作りに」
彼女と仕事をする様になってから、チームの奴らのためにと任務もないのに飯を作りに来ることが増えていた。
「…いつもすまないな」
男ばかりの暗殺チームとしては助かる。
「気にしないで。それより…また寝ていないのね」
「…報告書や任務の確認などやる事が多くてな。数日寝ないことなど慣れている。だが少し休憩しようと思っていたところだ。コーヒーは助かる」
Aが持って来てくれたマグカップに手を伸ばす。
「残念！ 数日寝ていない誰かさんにカフェインを飲ませるとでも？ これはハーブティーです！ これを飲むと良く眠れるのよ」
Aはマグカップを遠ざけて悪戯に笑う。
そしてソファーに座り、俺に隣に座れと合図する。
「……。A、まだやる事が残っているんだが」
「いいから！ 早く！ ハーブティーが冷めちゃうわ」
８つも離れた少女だが、この時ばかりは母親のようだな。
俺は諦めて彼女の隣に腰掛け、望んでいないハーブティーを一口飲む。
「はい！ 次は横になる！ さぁリゾット、どうぞ」
そう言って自身の膝の上を叩くA。
「………なんだそれは」
「膝枕よ！ 大事なリーダーさんには特別に良く眠れる枕をお貸しするわ」
にんまり笑ってはいるが、本気のようだ。
お前には男がいるんじゃあないのか？ 確かプロシュートがそんな事を言っていた。
しかし、そいつには悪いが断れそうにない。
…恨むなよ。
俺は、またしても諦めてAの言う通り横になり、彼女の膝へ頭をおく。
……暖かいな……
本当に眠ってしまいそうだ。
「リーダー！ Aを独り占めしてズルい！ まさかやらしい事してる！？ 」
「メローネ、しー」
今寝たところなの。
Aはノックもなしに入ってきたメローネに、口に人差し指を当てて小さく呟く。
「我らがリーダーもAには弱いみてーだな。俺らの気配にも気づかないとは。暗殺されても知らねーぞ」
「プロシュート、俺もAに膝枕してほしい！！ 」
「お前はダメだな。変なこともすんだろ？ ありゃリゾットだから許されんだよ」
文句を言うメローネを連れて、プロシュートは去って行った。
再び静寂が戻る。
あるのはリゾットの静かな寝息だけ。
Fin
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りんどう(プロフ) - こちらこそ、嬉しいです！ありがとうございます。楽しんでいただけると嬉しいです、 (2019年3月8日 6時) (
レス) id: 33b492f363 (このIDを非表示/違反報告)
haka(プロフ) - お返事ありがとうございました！ずっと探していたのですが、私自身の設定がR非表示の設定になっていた為見つけれませんでしたm(_ _)m今日からまた楽しみが増えました！ありがとうございます！ (2019年3月8日 6時) (レス) id: 2e2192d3ef (このIDを非表示/違反報告)
りんどう(プロフ) - また分からなかったらコメント下さい！ (2019年3月8日 2時) (レス) id: 33b492f363 (このIDを非表示/違反報告)
りんどう(プロフ) - 「この作者の作品を全表示」から見られないでしょうか？面白度評価の下の方にあらます。 (2019年3月8日 2時) (レス) id: 33b492f363 (このIDを非表示/違反報告)
りんどう(プロフ) - コメントありがとうございます！長編はR18がつくのでリンクを貼れなくてすみません。 (2019年3月8日 2時) (レス) id: 33b492f363 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんどう | 作成日時：2019年1月31日 2時
