ボスからの指令(ジョルノ) ページ5
「A、付き合わしてすみません。流石に僕1人では並びにくくて」
「構わないわ。それに、言ってくれれば私が1人で並んで買ってきたのに」
ジョルノと私は、最近話題のケーキ屋に並んでいる。メディアにも取り上げられたというこの店には、長蛇の列ができていた。
その列の殆どが女性なのだ。ジョルノが1人で並んでは目立つだろう。
彼のお目当は、プリン。それも1日数量限定のものらしい。
パッショーネのボスも、この時ばかりは年相応というか…可愛い。
「プリンだけならAに頼みましたが、男女で並ぶと特典が貰えるんですよ」
「そうなの？ だから、ちらほらカップルも並んでたのね」
疎らではあるが、何組か男女で並んでいる。
「相手がブチャラティ でなくて申し訳ありませんが」
「ふふふ、気にしないで」
彼は今、組織のNo.2になってからも続けている街の見回りに出ていた。変わらない彼は、街の人々からますます人気者だ。
「やっと順番が回ってきそうです。あと3組目だ」
ジョルノの言葉で前を向くと、確かにあと少しで私たちの番になっていた。人の隙間からショーケースを覗くと、プリンはまだある。
「ジョルノ」
後ろからの声に振り返ると、そこにはブローノの姿が。
「あぁ、ブチャラティ 丁度いいところに。すみませんが僕の代わりに並んでください」
「えっ！？ ジョルノ？ 」
「すみませんA。今日中に片付けたい仕事があるのを忘れていました。代わりにブチャラティ と並んで買ってきてください。特典も忘れずに」
「仕事なら俺が引き受けるから、ジョルノはAとこのまま並べばいい」
「いえ。ここに並ぶのがブチャラティ とAへのボス命令です。では、頼みましたよ」
そういうなりジョルノは列を抜けて颯爽と帰っていった。
「………で？ 任務内容は？ 」
「……プリンと男女で並ぶと貰える特典の入手、かな？ 」
ジョルノの後ろ姿を見送りながら、私達は突然のボスからの指令を確認する。
「次にお待ちの方、どうぞ」
気がつけば順番が回ってきていたようだ。
「失礼ですが、お客様方は恋人同士ですか？ 」
「えっ？ 」
「ただいま恋人同士で並んでいただくと、うちのパティシエ特製、チョコの詰め合わせが特典として付いてきます」
特典にしては豪華なギフトボックス。
「ただし、恋人同士の証明として彼から彼女に、彼女から彼に愛の言葉を囁いてもらいます」
「「………」」
絶対知ってたよね、ジョルノ……。
Fin
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りんどう(プロフ) - こちらこそ、嬉しいです！ありがとうございます。楽しんでいただけると嬉しいです、 (2019年3月8日 6時) (
レス) id: 33b492f363 (このIDを非表示/違反報告)
haka(プロフ) - お返事ありがとうございました！ずっと探していたのですが、私自身の設定がR非表示の設定になっていた為見つけれませんでしたm(_ _)m今日からまた楽しみが増えました！ありがとうございます！ (2019年3月8日 6時) (レス) id: 2e2192d3ef (このIDを非表示/違反報告)
りんどう(プロフ) - また分からなかったらコメント下さい！ (2019年3月8日 2時) (レス) id: 33b492f363 (このIDを非表示/違反報告)
りんどう(プロフ) - 「この作者の作品を全表示」から見られないでしょうか？面白度評価の下の方にあらます。 (2019年3月8日 2時) (レス) id: 33b492f363 (このIDを非表示/違反報告)
りんどう(プロフ) - コメントありがとうございます！長編はR18がつくのでリンクを貼れなくてすみません。 (2019年3月8日 2時) (レス) id: 33b492f363 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんどう | 作成日時：2019年1月31日 2時
