君と私の120日 (ページ3)

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優等生ページ3

ずっと勉強ばかりしてきた。

通院ばかりしていたし人付き合いが苦手な私には友達なんて出来ず、好きな事も得意な事もない。

気づけば教科書を広げて勉強に逃げ込んでいたら、周りからは優等生と呼ばれていた。

さらに同級生は遠ざかり、代わりに先生たちが群がった。

『あの子は真面目だから』

『きっと断らないから』

そう言って小学生の時から委員や係を押し付けられた。

気づけば高校3年生。
委員長になっていた。

「おはようございます」

顔を合わせる下級生、同級生、先生方。

みんな私には挨拶しかしない。

「おはようございます」

挨拶には挨拶で返す。

それだけの理由で私は校内でこれしか口にしない日もある。

そんな優等生の私が一世一代の告白。

私だって信じられないし、周りの人たちもきっとビックリしたと思う。

けれど私は恋をしてみたかったの。

　
トイレやお弁当の時間や授業中にだって女の子たちがこぞってヒソヒソと話し合う『コイバナ』というものの正体を知りたい。

ドキドキ、ソワソワ、キュンキュン。

そんな感情を知ってみたいと思ったの。

じゃあ、何故"君"だったのか。