守るから。【花のち晴れ】 (ページ6)

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奇跡的ページ6

｢あの、なにしてるんですか、離してあげてください｣

私は男の人たちに向かって声をかけた。
晴が動かないで見ているだけなのだから私が行くしかない。

｢なになにそっちから来てくれるとか最高じゃん｣

そう寄ってきたので私は手をかけ空手の技で投げ倒す予定だったが

｢おい！｣

その声にそこにいた人たちが振り返る。

｢怪我したく無かったらさっさと帰れ｣

｢晴、｣

｢汚ねえ手で触るなって言ってんだ｣

まさか晴の口からそんな言葉が出てくるとは、

んだてめぇ、と晴に向かって行った男達だが晴は確か喧嘩なんてまったくできないはず。

(やばいじゃんどうなるの、やっぱ私がボコるべき？)

晴と真ん中の人が拳を握りお互いに向かって振り上げる。

｢え、｣

つい間抜けな声が出てしまっまた。
奇跡的に晴のパンチが相手の腹部に入り、晴が優勢になったのだ。

だがすぐに肩を掴まれてい咄嗟的に顔をあげたらそれが相手の顎にあたり、それに巻き込まれ後ろの2人も倒れるという。

これは相手が弱すぎたのか、晴が強くなったのか、はたまた運か。

まあ何はともあれ結果的には晴のおかげであの女子生徒は助かったことになる。

｢あの、ありがとうございます神楽木さん！｣

｢え？｣

｢すげえ、一発で3人も！｣

｢さすが英徳のリーダー！｣

晴を讃える声が聞こえてくる、そしてしまいにはどあげされていた。

が、晴も満更でも無さそうなのでいいのだろう。

私も晴のおかげで無駄な体力を使わなくて済んだわけだし、

なにより奇跡にしろ何にしろあの3人を倒した晴がほんの少しだけかっこよく見えてしまったのは事実である。

そしてほんの少しだけドキドキしてしまったのも事実なのだ。