Sho-Renの従妹 (ページ38)

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Aside

私を落ちつけてくれようと抱きしめてくれた紫耀。

でも私はその瞬間、あの人のことを思い出してしまった。

あの人は私と会ったら一番最初に強く抱き締めて来た。

嫌で逃げようとするけど捕まえられて、小さかった私はただされるがままで。

『○ーちゃん、逃げちゃダメだよ』

他の人に聞こえないようにそう言って帰りまで一緒にいさせられた。

いつもは紫耀に抱きしめられても何も思わなかったのに…むしろ落ちつけるのに。

頭の中であの人の『○ーちゃん』と呼ぶ声がエンドレスで流れて、そこにいるのが紫耀じゃないみたいに感じた。

だから、私はその腕から逃げた。

その腕は私を離してくれて、やっと落ち着きを取り戻し始める。

紫耀「ごめん…嫌だった？」

申し訳なさそうに私の方を見て少し距離を置く紫耀。

違う…紫耀は悪くない。

私は首を横に振った。

「っいやじゃない…思い出しただけっ…」

紫耀「怖かったね…大丈夫だから」

また私は紫耀に無駄な心配をかけた。

やっぱり、私のせいで紫耀が壊れていきそうでこわい。

「ごめん…もう落ち着いた。向こういこ。」

これ以上2人きりだと紫耀を傷つけそうで、リビングに戻った。