【Fisher's】大声で笑って

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尼崎「あの・・・私たちもお昼一緒に食べて良いかな・・？」


昼休み。
シルクに連れられ久しぶりに屋上へ向かおうとした際に私にかけられた言葉。


私をすごく困らせる言葉だ。


目の前の女の子3人組は上目遣いで私を見ている。


シ「あー・・・どうする？」


たぶん、シルクは私に気を遣ってくれている。

私が他の人を警戒していることを知っているから。


でも、何とも断りづらい。


シ「わりぃ。やっぱりいつものメンツで食うわ。」



私の感情を読み取ってくれたシルクは努めて明るく断ってくれた。


尼崎「あの！瀬戸内さんとしゃべってみたいんだけど！一緒に行かせて！！」


嫌だと言ったのが伝わらなかったのか。

いや、これは諦めないタイプだと判断した私は渋々頷いた。





尼崎「私の卵焼き食べるー？私が作ったんだよー？」



久保「ねー。マサイくんって彼女いるのー？あ、そーだ。次誰かに殴られたら私が助けに行くね！」



太田「ンダホ君って面白いね。それに、モトキ君は可愛いし。」




やっぱりなってのが私の印象。
所詮私は口実に過ぎない。

そんなこと分かってたけどなんかムカムカする。


みんなもまんざらではなさそうだし。



尼崎「ね。瀬戸内さんはどうやってみんなの仲良くなったの？」



久保「普段は教室で話しかけても無視するぐらいクールなのに。」



太田「挨拶もしてくれないときあるよね？」


ほら、始まった。

全部嘘や。

無視したことなんか一回もないし

挨拶やって全部返してる。

そもそも、私はクラスのみんなが嫌いなわけではない。


『・・・はぁ〜。』


もう、うんざりだ。

モ「心配しないで。俺らは誰一人君のことをそんな風に思ってないよ。」



『・・・え？』


正直驚いた。
ころっと騙されると思ってた。


女の子たちにニコニコしているシルク、ンダホ、マサイをよく見ると口角がピクピクしている。



『ふははは！！！下手くそかよっ！！www』



ザ「できないならしなきゃいいのにね。」



ダ「馬鹿だから。あいつら。」



尼崎「え。何の話？？」



シ「うっせー！！誰のためだと思ってんだよ！！」




『ん？だれ？』



シ「おめーだよ！！」



尼崎「ね、ねぇーー


『なんで？』


マ「お前なー！！」


太田「こ、これ食べる？おいしーー


ン「まぁまぁ！俺らとしては穏便に仲良くなれればいいだけだから。」


久保「・・・。」


やっぱりこいつら馬鹿だ。


馬鹿な奴らと出会えて良かった。

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