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「…俺はさ、山本の為に何が出来る？」
山本は、一人では生きていけない。きっと。
「え？別に…そんな」
むしろ山本をこれからも一人にさせてはいけない、そんな気がした。
「……ここに住まわせてもらえれば、もうそれで良いですよ」
彼の先頭に立つ者として、
「まあ、もともとそのつもりだったんだろ」
守ってやろうと。
「そうですね、」
俺は他人でいいから。お前はお前だけでいいから。
「もう寝ようぜ」
「僕からもいいですか」
背を向けようとした俺は、山本に咄嗟に手を取られる。
そっと指が絡まったのはわざとなのか否か。
「僕は、ここにいて良いんですか」
『本当に、伊沢さんは僕を置いていきませんか？』
…やっぱり、山本は弱い人間だ。
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作者名：達者 | 作成日時：2020年11月13日 20時
