【番外編】死んだと思ったら若返ってた上、３年後に来ちゃってた件について【名探偵コナン】

ガラスの靴は落とさない。１ ページ10

.









公安の姫。

そう呼ばれるのは、間違いなくあのふたり。









『れーいー。この書類いつまで？』

「明日までだ。早めに仕上げろよ」

『らじゃー』









褐色金髪でベビーフェイスの降谷零。

黒髪美人で明るく優しい一ノ瀬A。







ふたりがタッグを組んで解決しなかった事件は存在しないと言えるほど。







そんな中、俺は初め、一ノ瀬さんを認めることができなかった。

降谷さんは、言わずもがなその才能や実績から俺もすぐに慣れた。

しかし、問題は一ノ瀬さんだった。

性別が女だということから、初めは受け入れることができなかった。






あまり、実績がないというのもひとつだった。









『風見ー、次の仕事、あんたが私に付いてくれる？』

「‥‥わかりました」









‥‥いつかは、認めなくてはいけないのだが。









.









.









「お前、あいつのこと苦手だろ」

「‥‥は、え、その」

「ハハ、当たりか」









休憩室、俺は降谷さんに誘われてコーヒーを飲んでいた。

当の一ノ瀬さんは、組織潜入の任務のために組織へ行っている。

降谷さんは納得気に笑うと、微笑んで俺を見た。









「どうせ、お前のことだからあいつが女なのもひとつの原因なんだろ？」

「‥‥はい。自分の中で、女性というものは弱く、守るべき存在だと思っているので‥‥」

「‥‥だがな、風見。あまりあいつを見くびるなよ」

「え？」









「あいつはただの女じゃないぞ。

‥‥何せ、俺が１８年想い続けてる女だからな」









‥‥そんな爆弾を残すと、降谷さんは歩いて行ってしまった。

ガラスの靴は落とさない。２→←それくらい君が大切なんだ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す