まだ何も言えてない ページ15
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岩泉さんから伝えられたのは、俺の心を掻き乱すには十分だった。
「居眠り運転のトラックだった」
「轢かれそうになった子供を庇って‥‥」
「医者の、話だと」
「覚悟しておいた方が、いいそうだ」
俺は、無我夢中で走り出した。
‥‥まだ、貴女に何も言えてないんです。
ごめんなさいも。
大好きも。
溢れるほどの、貴女への想いを。
まだ、そばにいさせてください。
貴女のそばにいられるなら、他に何を失ったって構わない。
だから、どうか。
「逝かないでください、Aさん‥‥!!」
俺は、岩泉さんが告げた病院に転がり込んだ。
夜遅くに駆け込んで来た俺に、受付の看護師がギョッとした顔をする。
俺は構わず詰め寄った。
「咲本Aさんの病室は」
「は、え」
「早く!!」
「さ、306号室です!!」
俺は階段を駆け上がる。
首筋を伝う汗を拭うことすら惜しかった。
そうして、3階にたどり着き、Aさんの名前が書かれた病室を見つけて。
俺は、何の迷いもなく扉を開いた。
「Aさん!!」
__________そこには。
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『‥‥英、くん?』
「‥‥‥A、さん‥‥?」
驚いた顔で、こちらを見つめる。
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百仁華 - ちょっと⁉︎なんでよこんな泣いてんの⁉︎神作品がある…すごいやばい…うん…語彙力がなくなりそうとゆうかないわ (2021年11月8日 11時) (レス) @page21 id: 3de321a9f8 (このIDを非表示/違反報告)
#すずめ(プロフ) - ハイキュー小説の中で一番感動?したかもしれません!!めちゃくちゃ良かったです!!ありがとうございますこんな神作品を作っていただいて…(T_T) (2021年7月30日 6時) (レス) id: a67ded0ed7 (このIDを非表示/違反報告)
せれな - 大丈夫ですかw (2021年7月21日 16時) (レス) id: 6fed7b85b5 (このIDを非表示/違反報告)
絵里ちゃん - マジそれな(;`・ω・)ノ (2021年7月11日 23時) (レス) id: c7b850bf22 (このIDを非表示/違反報告)
いちか - いやwどしたww (2021年7月11日 23時) (レス) id: c7b850bf22 (このIDを非表示/違反報告)
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