57話 ページ8
まずい
最終日が目前となっている今、寝る間も惜しみ、朝早くに訓練を取り組んだ疲れがドッと押し寄せる
体を動かして誤魔化していたが、レイリーが食料調達に出て以降、体が岩のように重く感じる
貴「……ふぅ」
今は昼時だろうか、空が曇っているせいで時間が分かりづらい
貴「…少し、休もうかな」
ある程度の気配はわかる、軽く眠っても周りに何かあれば気づけるだろう
だが、この疲労だと完全に寝入ってしまいそうで怖い
コクリコクリと頭の揺れを他人事のように感じ、もう夢なのか現実かわからない境界線を漂っていると
ビリィッ！！
頭に痺れるような気配を感じた
貴「！？」
慌てて立ち上がり、周りに集中する
今のはレイリーさんの覇王色の覇気…気配を近くに感じない、きっと遠くで使ったんだ…でもこの島に覇気を必要とする程の獣はいないはず…だとすれば…
戦闘の可能性
貴「レイリーさん！」
Aは慌ててレイリーが向かった方向へ走り出した
もし仮に、海軍の迎えが早く来たのだとすれば、海賊であるレイリーは標的だ
ズリッ
貴「うぁっ！」
焦りのあまり足取りが甘くなり、強く腰を打ち付ける
緊張は重りだ、感覚を鈍らせ、速さが劣る
貴「はぁ…はぁ…落ち、着かなきゃっ」
レイリーさんに散々言われたじゃないか、焦るなと
Aは立ち上がり、改めて周りの気配に集中する
もし海軍だとすれば…ガープさん、そうだ、もしあの人ならばこんな静かに島に来る訳がない
覇気を必要とする程の凶暴な気配はなかった、ならあの覇気には
別の意味がある
貴「……合図だ」
Aはすぐに海の方へ向かい、木々に隠れながら意識を海へ広げた
ザァザァと揺れる波の音以外に、微かに違う音が紛れていた
貴「…騒ぎ声…海兵じゃない…海賊だ！！」
急いで森の中へ身を隠し、後頭部へ手を回す
固く結ばれた目隠しは、長い間付けていたせいか少し緩まったように感じる
だがそれでも解くのが難しいそれに苦悩していると、慣れた気配がAの背後を覆った
貴「！…レイリーさん！？」
レ「時間が無い、手短に話す」
グッと後方に引かれ、結び目に手をかけるレイリー
その声色から焦りは一切感じないが、緊急事態である事を物語っていた
レ「あの海賊は私の仲間じゃ無い、指名手配には見ない顔だが相手の数が多い」
シュルリと視界が開放され、一気に目に光が飛び込んでくる
レ「反対方向へ逃げなさい」
ドンと背中を押され、Aは走り出した
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アンコ(プロフ) - おもろすぎるだろ (10時間前) (
レス) @page12 id: c83f1d8e6a (このIDを非表示/違反報告)
るるぶ - もぅ更新しない感じですか？いつでもいいので更新楽しみにしています！続きがすごく気になります (3月26日 20時) (レス) @page12 id: 93f171a8d6 (このIDを非表示/違反報告)
リンリ - めちゃくちゃ面白いです😆レイリーさんカッコいいです！ 更新楽しみにしてます🎵 (10月22日 9時) (レス) @page12 id: 97f09e59d6 (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - いつでもいいので更新待ってます！この作品が好きです！ (2023年3月31日 1時) (レス) id: cae0d8d8c8 (このIDを非表示/違反報告)
みんちょこ(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったです！更新頑張ってください！！！ (2022年12月24日 8時) (レス) @page12 id: 287db42d35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きぐっち | 作成日時：2022年6月22日 14時
