60話 ページ11
貴「！？…レイリーさん！！？」
レ「着地するから、舌を噛むなよ？」
グッと力強く抱き包まれ、ドサリと体に重力がのしかかった
あの高さから…怪我もなく着地したの…？
改めて、彼が只者ではないのだと思い知る
そしてここに来たということは、残りの海賊を始末しに来たということだ
レ「……腕は大丈夫か？」
貴「っ…まだ覇気が上手く使えてないみたいですね」
ビリビリと響く痛みに、腕はダラリと肩から垂れ下がるように繋がっているだけだ
我慢できる痛みではあるが、これ以上動かすのも無理だ
レ「しばらくジッとしていなさい…さて」
そっとAを下ろし、レイリーの姿に足をわなわなと震わせる海賊達は、その気迫にビクリとからだを跳ねさせる
「め、冥王レイリー…こんな短時間で、あの数をっ…」
レ「こんなことを言うのも何だが、お前たちじゃこの海を渡ることは出来ないだろう」
腰に下げていた剣をスラリと抜き、海賊達の前に出る
レ「数の強さを誇っているようだが…所詮それは数だけだ」
ゆったりとした足取りで海賊達に近づくが、その気迫は逃げる隙も与えてはくれない
能力者の男も武器を持った男達も、何かに縛られているかの如く動かない
そしてレイリーがグッと踏み込んだ後、次の時には海賊達の背後に立っていた
貴「……えっ」
ドサリ
1人の男をはじめに彼はら次々と倒れていき、最後に残った能力者の男はバラバラと崩れていく体を必死に繋ぎ止めようとしていた
「グハァッ！！体がっ、いつの間にぃっっ」
ガラガラと膝から崩れ落ち、男は静かになった
「フーッ…フーッ…」
意識を保つのが精一杯の様子に、レイリーは男に影を重ねる
レ「あの世で君の船長に伝えておいてくれ、小舟と財宝を少々頂いていくとね」
ザシュリッ
生身では発せられない、独特の岩が割れる音が響く
ドサリと倒れ込んだ男を一瞥して、レイリーはAの元へ戻った
貴「…………」
レ「何か言いたげだね、聞こうじゃないか」
一歩一歩と近づくたびに、Aの心臓は跳ね上がった
彼の強さと迷いのない剣の振るいに、恐怖がAの心を侵食したからだ
レ「まずは腕を見せなさい」
貴「…っ！！」
咄嗟に、体は拒否の意を示した
助けてくれた彼に感謝を示さなければいけないのに、Aの視線は血を流して青白くなる海賊達から離れることはなかった
レ「……人の死は初めてかい？」
レイリーのその言葉に、Aは思わず逃げ出した
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アンコ(プロフ) - おもろすぎるだろ (5月1日 0時) (
レス) @page12 id: c83f1d8e6a (このIDを非表示/違反報告)
るるぶ - もぅ更新しない感じですか？いつでもいいので更新楽しみにしています！続きがすごく気になります (3月26日 20時) (レス) @page12 id: 93f171a8d6 (このIDを非表示/違反報告)
リンリ - めちゃくちゃ面白いです😆レイリーさんカッコいいです！ 更新楽しみにしてます🎵 (10月22日 9時) (レス) @page12 id: 97f09e59d6 (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - いつでもいいので更新待ってます！この作品が好きです！ (2023年3月31日 1時) (レス) id: cae0d8d8c8 (このIDを非表示/違反報告)
みんちょこ(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったです！更新頑張ってください！！！ (2022年12月24日 8時) (レス) @page12 id: 287db42d35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きぐっち | 作成日時：2022年6月22日 14時
