【最終兵器俺達】涙色の空の下で君と出逢った僕は。【ヒラ】 (ページ18)

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▼第十八話△ ページ18

あれから、Aちゃんと会話をすることはほぼ皆無になった。

俺達の仲も決して良いものとは言えなくて。

キヨとこーちゃん、俺とフジとユキでいる事が増えた。

それから季節は泊まることを知らずに流れていくばかりで。

「体育祭だ…」

「ユキの嫌いな行事がやってきたね」

ほんとだよー…と、放課後の図書室で机につっ伏するユキをフジとふたりで笑う。

ユキとキヨはお互いを避けているものの、破局したのかしてないのか、よくわからない状態らしい。

ユキ曰く、自然消滅だよーと悲しげに笑っていたけども。

フジとユキの関係がなにか変わったわけでもないし、フジのユキに対する態度が変わったわけでもないからユキは、ここにいると安心したような顔をする。

それでも俺としてはAちゃんと会話することも愚か、一目見ることさえもできてない現状に、寂しさを抱いているのだけれど。

「ユキのクラスは応援衣装なんだっけ???」

「チャイナ服」

「動きづら!?」

ユキのクラス…いこーる、Aちゃんのクラスというわけで、Aちゃんもチャイナ服を着るのか…と思うと、見たいと思う反面、誰にも見せたくないだなんて、自分勝手な独占欲まで出てきたしまったあたり、クズだと思う。

「ひらちゃん達は???」

「俺らは…うん、その」

「え、なになに。言い淀むようなものなの???」

「執事服だよー」

「ヒラはなんでそうさらっと言えるの!?」

「なんでだろーね???」

フジは恥じらいすぎなんだよーなんて、ユキとふたりで笑うことが安全策過ぎて、気づけなかったんだ。

この学校の2学年恒例の特殊種目について。

すっかり、頭から抜けてた俺は、バカだと自分でも思う。