そして、自分の新たな一面も知る事になる ページ43
「とんでもねェ爆弾発言してくれたモンだねィ
こんなにギュウギュウ抱きしめてきて、いつからAはそんなに積極的になったんでさァ」
私は耐えられなくなってすぐに腕を解くと手で顔全体を覆った
やめてえぇえ!
「Aが正直に話してくれたから、今日は俺も正直にいかせてもらいまさァ
……覚悟は…いいなァ?」
え、いやちょっ、何の⁈
ドサッ
気づけば顔を覆っていた手を掴まれて総悟さんに押し倒された上に手を頭の上で纏められていた
「ま、待って総悟さん!」
必死にもがくが、力で敵うはずもなく…
「待つ訳ねェだろィ
Aが言ったんだぜェ?自分の気持ちに正直になれって…
…もう、我慢できねェでさァ……A…」
心臓がうるさい
この距離じゃもしかして聞こえてるんじゃないかって位…
総悟さんの熱の籠もった瞳が近づいてきた
まぁ、この距離だから近づく距離すらない訳だけれども
総悟さんの顔は見れなかった
チュッ
ふえ…?
キスされたのは土方さんと同じおでこだった
…く……口にされるかと思った…
「口にすると思ったかィ?
…あ、もしかしてそっちの方をお望みだったか?」
「ち、違いますぅ!」
私は涙目で顔の赤みは最高潮だった
総悟さんを睨む
「そそるねィ、その顔…煽ってんのかァ?
だが、今日はここまでだ
Aのして欲しかったやつァまた今度…な?
そんときゃAから、してって言って下せェよ?」
「だっ、だから口にして欲しかったなんて別にそんなの思ってませんって!」
瞬間、総悟さんが悪い笑みを浮かべた
「別に俺ァ何とは言ってねェですぜェ?」
うっ…ダメだ……総悟さんには敵わない…格が違う…
………性格の悪さの…
私は少しムッとし、このままは嫌だと思った
意外と負けず嫌いなんだな、私…
まぁいい
チュッ
「っ……!?…A?!」
フフン!総悟さんの頬にキスし返したぞ!
よくやった私!
してって言うなら自分から行く派だよ私は!
フフフ…総悟さん焦ってる焦ってる
……あ、そういえば…
私はふとまだ言えてなかった事を思い出した
「…総悟さん、私まだ言えてない事がありました」
「な、なんだよ!」
いつもの江戸っ子口調が抜けてる
そんなに意外だったのかな…
…まぁ、そうだな…うん、私もそう思う
私は深く息を吸って言った
「いつも私のこと考えてくれて、気にかけてくれて、ありがとう」
土方さんの時にも感じた恥ずかしさを、また思い出した
慣れない事はするもんじゃない………けど、たまにはいいもんだね→←誰かを好きになるのは、その人の新たな一面を知った時である
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作者名:*kuro* | 作成日時:2019年6月9日 23時