ウマ+シカ 答えはこれより前のタイトルで確認しよう。 ページ34
まだそんな事を言うの?なんで?
A「わかんないよ。あなたの言ってる事が。私がいるのは嫌じゃないの?今までは皆私の事を疎んでいた。誰一人として違わずに。…でも、あなた達は違うと?私は、あなた達と一緒にいていいって言うの?そんなの信じられないよ。…もう分からない…私は一体どうしたら……」
Aは、その場にしゃがみ込んだ。
土方「……なぁ、A。どうして近藤さんがお前を真選組で雇ったか分かるか。」
A「……同情…?」
土方「間違ってはねぇ。だが俺達は警察だ。同情だけで身元も分かんねぇやつを中に入れる訳にゃいかねぇ。じゃあ、なぜ雇ったか。…それはな、お前の事がかわいi…ゴホンッ…お前に同情した訳じゃねぇ。嘘の優しさなんてもんでもねぇ。それはただ一つだけだ。
______お前に変わって欲しい。
ただそう思ったんだ。それだけで、お前を雇った。馬鹿だろ、うちの近藤さんは。手に余るほどの馬鹿だ。あぁ、もううんざりする程のばか。」
近藤「トシ…ちょっと後で話そうな。」
堪らず近藤が言う。
土方「…だがな。近藤さんはその馬鹿さで何人もの人を救ってきたんだ。そして、そのお人好しさで、今は何人もの隊士を導く大将になってるんだ。近藤さんは、うちの自慢の、唯一にして最大の、とんでもない馬鹿だ。お前は、そんな馬鹿に…そんな近藤さんに救われたやつの1人となった訳だ。
お前が総悟と部屋に入って来た時に、俺と近藤さんが先に話してたろ。あの時には、話を聞いてそのまま保護施設に連れていこうと言っていた。だが、お前を見ているうちにほっとけなくなったんだろうな。何も言葉を発さない人間を見てだぞ。お前を変えるために、一緒にいたいって思ったんだ。それで頭も下げた。
これが、迷惑なヤツに対する態度だと思うか。これを、まだ嘘の優しさなんて言うのか。この近藤さんの気持ちに背くのか。
…まぁ、お前の意思確認はいらないなんて言ったが、今言ったように、近藤さんは馬鹿がつく程のお人好しだ。きっと、自分の気持ちを拒否されても、お前の選んだ方を優先して、頑張れよって背中を押すんだろう。そして、俺達隊士も、大将の選択に口を出すことはねぇ。
さぁ、後はお前が選ぶだけだ。お前はどうしたい。分からないなら、もう選ぶ方法は自分の気持ちだけだ。商品になるか、俺達と一緒に強く変わっていくか…。
誰も文句なんて言わねぇよ。さぁ、
____________どっちがいい。」
笑う門には甘味来たる。→←が、口は目より余計な物を言いやすい。
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作者名:*kuro* | 作成日時:2019年6月9日 23時