知らない人と安易に話してはいけません。 ページ21
「!!?!?!」
Aは、驚いて声のした方を見た。そこには知らない男が立っており、その目は汚く濁っていた。
Aはなんとか息を整えて、
A「…なんで……私の名前を知ってるの?あなたはだれ?」
男「それは後ろのやつらが教えてくれるさ。それに、直にわかる。」
Aは、後ろを振り返ろうとしたが、それは後ろから口を塞がれたことによって叶わなかった。なにか布のようなものが口元をおおっている。
A「んーーーーーッ!」
抵抗しようとするが、だんだんと体に力が入らなくなってくる。
そして、Aはそのまま意識を手放した。
その赤い目に最後に映ったのは、男達の不敵な笑みだった。
。
。
。
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総悟「実は____________
最近江戸で、子供の『人身売買』が行われてるって言われてるンでさァ。」
。
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あれ……ここどこ……
私はたしかみんなと一緒に甘いもの食べてて……
そこへ、男がやってきた。
男「気分はどうだ、A。」
その男は、Aをさらった張本人だった。だんだんと記憶が蘇ってくる。
A「………」
しかし、甘味の饒舌効果が切れてしまったのか、Aはなにも喋ることができなかった。
男「人がせっかく心配してやってるのにだんまりか。まあいい。それも今のうちだ。」
どういう意味?ていうか、ホントにここどこだ。
しかし、自身の口は動いてくれない。代わりに男がまた喋り始めた。
男「なあA。随分と楽しそうだったなぁ。昔のお前とはまた随分な変わりようだ。さぞアイツらも喜ぶだろうよ。」
過去の話を出されて、Aの口は勝手に動いていた。
A「……や、やめてください!あなたは私をどうしたいんですか!ここは一体どこなんですか!あなたは一体誰なんですか!」
一気にまくし立て、Aは肩を上下させた。
男「ホゥ…やっとしゃべったな。やはり過去の話をすると動転するというのは本当らしい。……俺が誰だか教えることはできないが、ここがどこだか聞いたな。最近、ここらで人身売買の噂があるのは聞いたことがあるだろう?」
たしかに、蹲ってたときに通りがかりの人がそんなことを言っていたような……
Aは、ゆっくり頷いた。
男「ここがその本拠地ってわけだ。本来、売買する人間を依頼されることはそうそうないが、今回は特別だ。A。
お前を買いたいというやつがいるんだ_____」
初心は忘れないように大切にしよう。→←嫌なことほど忘れにくい。
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作者名:*kuro* | 作成日時:2019年6月9日 23時