休憩室 ページ19
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なんだか、昨日からずっと体調が悪い。
今まで健康体で生きてきたからか、少しでも気持ち悪さを感じると、過剰に体が反応する。
会社でパソコンに向かっているのが辛くて、休憩室に逃げていると、奥の方から男たちの声が聞こえた。
「さすがは女奪いのジェヒョクだな」
「うるせぇよ。勝手に向こうがその気になんだよ。」
「昨日だって、Aちゃんになんか言われてなかった?彼氏が何とかって。」
「ああ、あいつの彼氏、意思弱そうだから精神攻撃で攻めてたら、Aにチクリやがって。怒られてた。」
「あー、どうせ彼女に相談できなくて潰れるタイプだって踏んでたやつか。」
「そそ、」
信じられない。聞こえる声は確実にジェヒョクと同期のものであって。内容は確実に私の事であって。
仕事が出来ることもあって、信頼していた彼。私の中の彼の像がバラバラと砕け散る音がする。
「でも、彼氏以外の男が迎えに来るAもAだし。幼なじみと言っても、所詮男とつるんでる女なんて、彼氏側だって嫌だろ、」
「え、そうなの。遊んでなさそうなのに。」
「ああいうのが、1番ヤバいんだよ。」
「うーわ、えっっっろ、」
ギャハギャハと下品な笑い声が響いた。
隙間から見えるジェヒョクの顔がぼやけるのは、私の視界が滲んでいるからか。それとも、彼の煙草の煙だろうか。
タバコの匂いを嗅ぐと、気持ち悪さが増したため、トイレにかけこんだ。
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にこ(プロフ) - 完結おめでとうございます!とても面白かったです🎶 (2023年4月16日 3時) (レス) @page27 id: d0206497b3 (このIDを非表示/違反報告)
にわとりのたまご。(プロフ) - 完結おめでとうございます!すっごい面白くてずっと読んでました。執筆お疲れ様でした。 (2023年4月11日 20時) (レス) @page27 id: 59ab679e40 (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - 完結おめでとうございます。そこにおちる、はそういう結末を示唆していたんですね。全員が楽しそうに過ごせているみたいで心から安心しました。執筆ありがとうございました! (2023年4月11日 18時) (レス) @page27 id: 65273ce06c (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - ジェヒョク…なんでやつだよ…、ピリちゃんと幸せになりますように… (2023年2月23日 11時) (レス) @page18 id: 65273ce06c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みやび | 作成日時:2023年2月1日 23時