直接 ページ17
.
『……てことで、香水付けるのやめてくれる？』
「なんかごめんね」
次の日の朝、隣の席が埋まった瞬間、朝の挨拶とともに、昨日言われた話をする。
そんな強く香ってるのかな？と彼は、手首を鼻に近づけた。そこにつけてるのか。
正直、彼に近づくなと言われても、隣のデスクだし、接触しないはほぼ不可能だと思う。幼なじみ2人が、とりあえず香水の匂いを対処しろ、と口うるさかったのは、きっと私の事情も考えてくれてたのだろう。
『…私の彼氏、すごく優しいの』
「うん、？」
『だから、嫌なことを嫌って、中々直接言ってくれなくて。いつも周りの人から、彼氏傷ついてたよ、とか、後から知らされるの。』
「…っ、あー」
それは確かに気を遣うね、と横からキーボードを叩きながら返答がくる。
『……私が悪いんだけど、…私が悪いんだけどさ、いつも私が悪者みたいな扱いされるのが、…苦痛。』
「Aのことが好きだから故なんだろうけど、周りを味方にして遠回しに伝えられるの、確かにキツイよね。」
私たちの問題なんだから、直接言ってくれればいいのに。なんでジソン達を通して、またはジソン達に圧をかけて、こちらに伝えようとするのだろうか。
私だってさすがに、幼なじみ2人が私と長く接触していると、フィリックスが嫌そうにしているのを気づいている。
そして、2人は彼を気遣って、私との関わり方を考えているのも気づいている。
たしかに、私が悪いし、私たちの関係も許して貰ってる以上、何も言えないけれど、嫌なら嫌と言って欲しい。
「……男でも、察してよタイプいるんだね」
嫌ならちゃんと嫌って、Aもちゃんと直接伝えなよ、とジェヒョクはひとつ苦笑いをした。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 284人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
にこ(プロフ) - 完結おめでとうございます！とても面白かったです🎶 (2023年4月16日 3時) (
レス) @page27 id: d0206497b3 (このIDを非表示/違反報告)
にわとりのたまご。(プロフ) - 完結おめでとうございます！すっごい面白くてずっと読んでました。執筆お疲れ様でした。 (2023年4月11日 20時) (レス) @page27 id: 59ab679e40 (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - 完結おめでとうございます。そこにおちる、はそういう結末を示唆していたんですね。全員が楽しそうに過ごせているみたいで心から安心しました。執筆ありがとうございました！ (2023年4月11日 18時) (レス) @page27 id: 65273ce06c (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - ジェヒョク…なんでやつだよ…、ピリちゃんと幸せになりますように… (2023年2月23日 11時) (レス) @page18 id: 65273ce06c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みやび | 作成日時：2023年2月1日 23時
