悪い癖 ページ16
.
『……なに?』
ジソンに有無を言わさず、家を引っ張りだされ、久しぶりにジョンインの家に連れ込まれる。
何故かジソンとジョンインに冷たい目で見下ろされて、私は正座させられている。
IN「Aさん。」
『は、はい。』
IN「とりあえず貴方は酒癖が悪いです。」
『ん?』
お酒はそれなりに限界を分かっているはずだし、世間一般的にも、そこまでお酒が弱いとは思わない。…のだけれど。
HN「君、左手の指輪は?」
『…あれ』
HN「まず、Aの悪い癖。その1。アクセサリーを全部外したがる。」
目の前の机に、バラバラと昨日付けていたはずのネックレス、指輪、ピアス等々がばら撒かれる。…そういえば、昨日外に出て、ジェヒョクの声を聞いたあとの記憶が無い。急いで一気に飲んだことと、一気に動いたことで、大方お酒が回ったのだろう。
……とりあえず婚約指輪は付ける。
HN「悪い癖その2。他の男に引っ付かれても逃げない。」
『はい?ちゃんと両隣は女の子にしてもらってるし!』
HN「じゃあなんで俺が迎えに行った時、男に腰抱かれてたんだよ」
『言い方…!ジェヒョクはそんな人じゃないよ、男女どっちにも優しい人だから!』
HN「はっ、そうやって近づくんだよ、クズは」
『ちょっと…!!口がすぎる、やめてジェヒョクをそんな言い方するの!!』
IN「ふーん、その男のこと擁護するんだ?」
どんだけ反論しても、無駄らしい。ここは大人しくしとくのが吉だと、口を閉じた。
HN「……、フィリックスが、Aが最近男の匂いをさせて帰ってくるって、心配してた。」
『、え』
HN「たぶん、そのジェヒョクってやつの。昨日、近くにきたときに2人とも同じ匂いがしたから。」
はぁ、とジソンはため息をつく。…フィリックスが飲み会に行くのを嫌がるのは、それのせいだったんだ。
『…分かった。彼に近づかないようにする。ジェヒョクにも言っとくよ。』
IN「なんで言っちゃうんだよ。危ない。」
『だから、そんな人じゃないってば……』
ジェヒョクの印象が非常に良くない2人は、お前が近づかないようにしろ!とうるさい。
HN「まずは、Aがそいつを避けるように気をつける。それでも香水がつくようだったら、向こうに原因があるだろ?」
『…香水がとりあえず嫌なの?』
何をそんなに香水を敵対視するのか。率直に質問すると、目の前の2人は顔を見合わせて深くため息をついた。
.
284人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
にこ(プロフ) - 完結おめでとうございます!とても面白かったです🎶 (2023年4月16日 3時) (レス) @page27 id: d0206497b3 (このIDを非表示/違反報告)
にわとりのたまご。(プロフ) - 完結おめでとうございます!すっごい面白くてずっと読んでました。執筆お疲れ様でした。 (2023年4月11日 20時) (レス) @page27 id: 59ab679e40 (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - 完結おめでとうございます。そこにおちる、はそういう結末を示唆していたんですね。全員が楽しそうに過ごせているみたいで心から安心しました。執筆ありがとうございました! (2023年4月11日 18時) (レス) @page27 id: 65273ce06c (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - ジェヒョク…なんでやつだよ…、ピリちゃんと幸せになりますように… (2023年2月23日 11時) (レス) @page18 id: 65273ce06c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みやび | 作成日時:2023年2月1日 23時