無慈悲な再会 ページ18
『……ん』
ふと寒さを感じて、目が覚めた
結局、あのまま寝てしまったようだ
少し厚手のカーディガンを羽織って、水を飲みに共同スペースに向かう
廊下に出て少し歩くと、高専の一階に明かりがついているのが見えた
誰かが任務から帰ってきたのだろうか
共同スペースへ向かっていたはずの足は、自然とそちらを目指していた
「あら？A、アンタまだ起きてたの」
どうやら任務から戻ってきたのは歌姫さんだったようだ
目の前には楽巌寺学長もいて、任務の報告をしていた所なのだろう
『お帰りなさい歌姫さん。いや、なんか目覚めちゃって』
楽巌寺学長も、こんばんは。と軽く挨拶をする
「あ、そうそう」
確かめて欲しい事があるの
そう言った歌姫さんの表情は、少し険しかった
「彼らは、Aの知り合い？」
歌姫さんに連れられて来たのは解剖室
2つの解剖台の上には、それぞれ男の子が寝かせられていた
『知り合いか…と言われたら微妙ですけど、何となく見覚えがあります』
高校生くらいだろうか、背は高めで、体格もがっしりとしている
眠る顔は瓜二つで、多分双子なのだろう
そんな彼らの髪は、私と同じ青がかった黒髪
嫌な予感がした
『彼らの名前とかって分かりますか』
「ええ、勿論」
ホチキスで止められた資料に目を通す
《呪霊による被害者の報告》
性別:男
生年月日:2000年 7月17日
出身:富山県
年齢:17歳
職業:学生
富山県在住の県内公立校生徒
性別:男
生年月日:2000年 7月17日
出身:富山県
年齢:17歳
職業:学生
富山県在住の県内私立高生徒
上記の二名は双子の関係にあたる。
また、両親とは別居して二人で暮らしていた模様。
同じ苗字、同じ出身、同じ髪色、双子、一個下
自分の中で曖昧だった考えを確信させるには十分すぎた
『…この子達は、私の弟です』
「…やっぱり、そうだったのね」
こんな形で再会なんて、したくなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 110人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みけねこ亭(プロフ) - ずっと欲しかった花御の夢が遂に……ッ！続き楽しみにしてます！頑張ってください！ (2021年8月18日 2時) (
レス) id: 45bdd94638 (このIDを非表示/違反報告)
秘穏(プロフ) - ありがとうございます！ストーリーは何度か起きる出来事を考え直したりしているので、そう言っていただけて嬉しいです！これからも更新頑張ります！ (2021年3月8日 1時) (レス) id: 3556fea593 (このIDを非表示/違反報告)
彩(プロフ) - こういう展開大好きです！これからも頑張ってください！ (2021年3月7日 17時) (レス) id: 95df5f81b7 (このIDを非表示/違反報告)
秘穏(プロフ) - 奏さん» ありがとうございます！花御の小説がなかったので、何なら自分で作っちゃえと勢いのままに作ったのでグダグダかもしれませんが...。続き、なるべく早く更新できるよう頑張ります！ (2021年3月1日 13時) (レス) id: d65c23cc09 (このIDを非表示/違反報告)
奏(プロフ) - ウオォ、、、花御の小説やっと見つけたぞ、、、、つ、続きを下さい！楽しみにしています！！！！ (2021年2月28日 14時) (レス) id: 7e5fcd0560 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：秘穏 | 作成日時：2021年1月26日 2時
