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そして、あの日から数ヶ月、私は桐先中学校へ進学した。
正直言って、兄貴とは未だ気まずい関係にある。家を出て一人暮らししたいくらいだ。
だけど、私は兄貴と離れたら本当に壊れてしまうかもしれない。
だって、兄貴の居ない世界なんて、生きる意味がないのだから。
「…では、部活希望の紙は今週中に提出するように。」
担任は私達生徒にそう告げ、そそくさと去っていった。どうやら、今から部活見学へ行くらしい。
(…どうしようか、適当な文化部を見て回ろうか。それとも……)
そ…っと左目を覆う布に触れる。あの日の痛み、苦しみは頭にこびりついたままだ。
(………決めた。
弓道部へ入部しよう。)
そして、いつかは兄貴との仲を……
……1つ、勘違いしないでほしい。
私はけして弓道が好きになったわけでもない。寧ろ嫌いだ。
私は兄貴のためだけに桐先に来て、兄貴のためだけに弓道部に入部する。
そうと決まれば行動ははやい。
配られた地図を頼りに弓道場へ向かった。
「__君は確か…」
「二階堂です。クラスメイトですよね、竹早くん?」
「そうだよ。二階堂さんも弓道部に入部するの?」
「今のところそのつもりです。
竹早くんもですか。」
「うん。僕は初心者だけどね。」
「私もです。」
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葉月(プロフ) - るつさん» コメントありがとうございます!今回はちょっと夢主がヤンデレメンヘラみたいな子なので、、笑 表現とか丁寧に修正しながらつくりました!更新頑張ります! (5月14日 13時) (レス) id: adc3152580 (このIDを非表示/違反報告)
るつ(プロフ) - わ〜…!!もう表現の仕方とか言葉選びとか全て大好きです…!!!二階堂とのちょっとぐちゃぐちゃな関係とか最高です…!笑更新楽しみにしてます!無理のない範囲で頑張ってください!! (5月11日 19時) (レス) id: b73383e552 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葉月 | 作成日時:2023年4月24日 22時