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ハァハァと息切れしている私の横を素通りしていく兄貴。最初の頃はダメージが大きくてしんどかったけれど、今はもう慣れてしまった。
それでもめげずに接しているのは、いつか元通りに仲良くなれると信じているから。
そのままずっと玄関に立ち往生するわけにもいかないので、自室に戻る。
「ごめんなさいね、二人共。
すぐに夕飯の用意するから、もうちょっと待っていてね。」
暫くすると叔母が声を張り上げそう言っているのが聞こえた。返事をするか迷ったけど、兄貴と話している声がうっすら聞こえたので、やめておいた。
「………………。」
弓道部、と記入した入部届を眺める。
もし弓道を始めたら、私も弓道を好きになれるのかな。
少し考えて…やめた。多分私は、兄貴以外何も好きになれないと思う。
弓道を始めるのも兄貴との会話のきっかけになればと思ったからだ。あくまで利用するもの。
_____いつも通り無言で夕飯を食べて、
いつも通りお風呂に入って、
いつも通り勉強して、
いつも通り寝た。
そこにイレギュラーなんてものは1つもない。ただ、いつも通りの生活。
……でもきっと、明日は弓道というイレギュラーが発生するんだろう。
これからに期待を抱き、いつも通り眠りについた。
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葉月(プロフ) - るつさん» コメントありがとうございます!今回はちょっと夢主がヤンデレメンヘラみたいな子なので、、笑 表現とか丁寧に修正しながらつくりました!更新頑張ります! (5月14日 13時) (レス) id: adc3152580 (このIDを非表示/違反報告)
るつ(プロフ) - わ〜…!!もう表現の仕方とか言葉選びとか全て大好きです…!!!二階堂とのちょっとぐちゃぐちゃな関係とか最高です…!笑更新楽しみにしてます!無理のない範囲で頑張ってください!! (2023年5月11日 19時) (レス) id: b73383e552 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葉月 | 作成日時:2023年4月24日 22時