肆拾陸ノ刃 ページ18
冨岡「これに息を吹き込んで破裂させろ。」
『えぇ.....』
義勇さんの1mmもふざけていない表情がより混乱を招く。
でも、懐かしい。
部活の時にもペットボトルでこんなのしたな。
冨岡「完璧に常中を習得した証明にはならないが、破裂させられるほど肺が強化されていれば全集中の呼吸を維持させる事は可能だ。」
なるほど...。
正直、あの瓢箪を破裂させる自信がないと言えば嘘になる。
自分の肺活量が昔から優れていたことは長距離や音楽の授業の時に自覚していたから。
『じゃあ、行きます。』
物は試しと思い、瓢箪の前に立つ。
冨岡「ああ。無理はするな」
1度体内の酸素を全て吐き、そこから大きく息を吸う。
そして瓢箪に口を近ずける。
躊躇なしに体内の酸素を瓢箪の中に吐き出せば...
((バッッッン
大きな音と共に、バラバラになった瓢箪が地面に落ちていく。
冨岡「...。」
どうすれば良いか分からず隣の義勇さんを見てみれば、義勇さんも何か考え込んでいる様子だった。
『義勇さん?』
義勇さんの名前を呼べば、義勇さんは何かを思い出したかのように口を開く。
冨岡「今夜お前について柱合会議が開かれる。」
え、また...?
私のせいでただでさえ忙しい人達が多忙になってるよね。
本当に申し訳ない。
冨岡「そして明日早朝、お前を踏まえてもう一度話し合いがある。」
いや、もう本当に申し訳ない。申し訳なさすぎる。
しかも早朝。柱の皆さん、お館様、本当に申し訳ございません。
冨岡「今日やるべき事は全て完了した。この後は自由だ。...今晩も煉獄邸で休め。」
ここに来て初めての自由な気がする。
といっても、やりたい事は特に無いんだけども。
今日も煉獄さんのお家に行けるのは嬉しい。
ご飯は美味しかったし、お風呂も気持ちよかった。
この後の事は...まぁ、適当にぶらぶらしながら決めよう。
『義勇さん、ありがとうございました。』
冨岡「...ああ」
淡白な返事をした義勇さんは一瞬でその場からいなくなった。
え、何それかっこいい。いずれ私もできるのかな。
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
冨岡「(神原が微笑んでくれた...よかった...)」
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1+2= - おにぎりぃおにぎりぃ (2020年4月21日 9時) (レス) id: 623f3ee5b5 (このIDを非表示/違反報告)
1+2= - ミナさん» 分かる (2020年4月21日 9時) (レス) id: 623f3ee5b5 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ - この小説神小説だぁぁ!夢主愛されすぎて私泣いてまうぅぅうちもこんなに愛されたいぃぃぃぃ! (2020年4月13日 20時) (レス) id: 99cceeea9b (このIDを非表示/違反報告)
ぐりんぐリング - むつ夫さん» いえいえ!こんな神小説を読ませていただいてるこちらがありがとうございますです!最新話も本当に面白かったです! (2020年4月11日 23時) (レス) id: 3480996042 (このIDを非表示/違反報告)
むつ夫(プロフ) - ぐりんぐリングさん» 一人称視点で書かせて頂いているのでそれが伝わっているようで嬉しいです!ありがとうございます (2020年4月10日 19時) (レス) id: 6bff7e5276 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:むつ夫 | 作成日時:2020年3月30日 21時