雪が丘こども病院2 (ページ35)

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カテーテル感染② ページ35

翔太Side

出勤してすぐ

今日は外来多いから大変そうだななんて考えてたらピッチがなった

亮平が高熱出して
カテーテル挿入部が～って
カテーテル感染濃厚じゃないかよ

なんて思いながら亮平のお部屋へ向かった

大介が心配そうな顔をして亮平がいるカーテンの方を見ていた

大介「しょうた…」

翔太「大丈夫だからね」

カーテンの中へ

翔太「亮平大丈夫か？」

亮平「……しょうた…ごめんなさい」

翔太「どうしたの？」

亮平「あのね本当は昨日からおかしいなって思ってたんだ
　だけど大丈夫って思って放置してたの
　でも朝起きたらこうなってて…」

翔太「亮平正直に言えて偉いね
　分かってるならそれでいいよ
　次からはちゃんと言うんだよ」

亮平「……うん」

翔太「カテーテル見せてもらってもいい？」

亮平「……いいよ」

翔太「ほんとだね赤くなっちゃってる…」

　ちっくんしようか」

亮平「……うん」

カテーテルと腕から採血をして検査にまわした

翔太「とりあえず今日は点滴からのご飯はおやすみで腕からお薬入れるからね」

亮平「……うん」

翔太「多分カテーテル感染だと思うから、明後日までにお熱が下がらなかったらカテーテルは1回抜いて別のところに入れ直すからね」

亮平「……わかった」

亮平にとってカテーテルは命を繋ぐためにとても大事なもの

カテーテルを入れられる血管は限られてる
それに何回も刺し直していると使えなくなってきちゃう
だからなるべくカテーテルはそのままにしておきたい

カテーテルを入れている上でどんなに気をつけていてもカテーテル感染は避けられない
カテーテル感染は命の危機にも直結する

こういう時医者は苦渋の選択を迫られるんだ