二十一匹 ページ21
彼女に口付けてから
「義勇さん」
「…どうした」
いつもよりもAが少し距離を置いているような気がする。
「私達のこの関係は……なんなんでしょうか」
「……」
この関係…
「…契った仲?」
「……私は義勇さんとキスしかしてません。それ以上はしてませんよ」
Aは溜息をついて、俺の額を包み込んだ。
「私達、キスしたんですから結婚しますよね?責任取ってください」
「…!?」
***
「……という事があった」
「冨岡さん、惚気でここに来たなら殴りますよ」
胡蝶が腕をブンブン振ってくるので、少し下がる。
「胡蝶……俺とAの関係は、なんだ」
「そんなの知りませんよ、帰ってください」
あっという間に追い出されてしまった。
とりあえずテチテチ歩いていると煉獄を見つけた。
「冨岡!Aの調子はどうだ?」
「……煉獄、お前には渡さない」
「うむ!俺はAを狙っているわけではないから安心して欲しい!!」
「…俺とAとの関係は、なんだ」
「それは君達の問題だろう!俺は知らん!!」
俺とAの関係。
よくよく考えてみると不思議な関係だ。
風呂に入った仲?
一緒に布団で寝た仲?
Aを拾った仲?
接吻をした仲、抱き締めた仲______
***
「A」
「義勇さん?」
Aが割烹着姿で振り返った。
「…家族だ」
「え?」
「Aと俺は家族だ」
全てを吟味した結果、Aと俺は家族のような関係。
それは深い絆で結ばれているという事。
「……義勇さんって、唐突ですね」
Aが口を押さえながら笑う。
「私たちはもう既に家族だったんですね」
Aは目を細めて笑った。
「A」
「はい?」
「……家族は家族でも、君は俺だ」
家族は家族でも、君は俺の妻で、家族なんだ。
しっかりAを見つめれば、Aは眉を下げて笑う。
「私は義勇さんなんですね」
「!?……違う」
彼女の腕を掴んだ。
「君は俺の女だ」
Aは『義勇さんは言葉足らずなんですね…』と苦笑しながら、そっと俺を抱き締めた。
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古猫丸(プロフ) - 義勇さん(義勇と杏寿郎推しさん)さん» わぁぁ!!本当ですか!ありがとうございます(*´ω`*)面白くて楽しい、だなんて!!とても光栄です!むふふ( ´艸`)、義勇さんの応援まで!ありがとうございます(*^^*) (2021年2月21日 19時) (レス) id: c92cfbb025 (このIDを非表示/違反報告)
義勇さん(義勇と杏寿郎推しさん) - 面白い....!楽しい....!(これからも)頑張れ....(義勇) (2021年2月21日 19時) (レス) id: c088eaa142 (このIDを非表示/違反報告)
古猫丸(プロフ) - あさがおさん» 以前に見てくださって居たのですねっ!見つけていただいて嬉しいです!!(*´ー`*)これからも見ていただけたら、嬉しいです!!素敵なコメントをありがとうございました!m(_ _)m (2021年1月21日 23時) (レス) id: c92cfbb025 (このIDを非表示/違反報告)
あさがお(プロフ) - 前に見てたんですけど、タイトル忘れちゃって探してたら見つけた…!!いつも楽しく読ませていただいてます(*´▽`*) (2021年1月21日 23時) (レス) id: a880b45ead (このIDを非表示/違反報告)
古猫丸(プロフ) - シルバーウルフさん» はいっ!嫌われていませんよっ!(*´ω`*)夢主ちゃんと最後に仲直りできたので、万々歳です(*´∇`)コメントありがとうございました! (2021年1月21日 22時) (レス) id: c92cfbb025 (このIDを非表示/違反報告)
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