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十六匹 ページ16

「着きました!ここです、ここです」




グイグイと無意識のうちに俺の手を引いて歩くA。


よっぽど嬉しかったのだろう。
俺の顔を見た瞬間、『すみません。はしゃぎすぎました』と耳まで赤くしていた。


Aの家は田んぼに囲まれた山小屋のような家だった。
防犯面がものすごく心配だが、彼女は特に気にすること無く、扉を開けた。


彼女は手際よく、床の板を剥がす。



「よいっしょ、良かった、あったあった!」


Aは床下から何かを取り出した。


「なんだそれは」
「これは…」


Aが箱を開けると、簪が一つ入っていた。

「これは母の形見なんです。これだけは取られないように床下に隠してて。取られてなくて本当に良かったぁ…」



箱を抱きしめるAを見て、何となくAを抱きしめたくなったので、とりあえず抱きしめようと腕を広げる。


「あ、ちょっと義勇さん、すみません…」


Aはスイッと避けて、引き出しを開けていた。



「…」
「えっと、とくに何も変わらない…服もちゃんとあるね……」


広げたままの手はどうする事もできないので、背後から近づいて抱きしめようとする。



「あ、義勇さんすみません…」


またスイッと避けられる。

「……」

Aは色々確認して忙しいのは分かる。
だが、


少しぐらい抱きついてもいいのでは?




また作業をしている彼女の背後に近づく。




ギュッ


「え!?義勇さん?」


Aの驚いた声が聞こえてくる。
何となく心が満たされ、笑う。

「義勇さーん?」
「…ムフフ」
「動けません…」


さらにギュッと抱きしめる。
何となく離したくなかった。

離したらまたAは作業を始めるだろう。


「義勇さん??」
「……寒いだろう」
「あ、え、特には」
「……俺が背中を温める。気にするな」



Aはえぇ!?と言い、困惑していた。
だが、その様子を見ているのが幸せで、もっと彼女を困らせてみたいと思ってしまった。

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古猫丸(プロフ) - 義勇さん(義勇と杏寿郎推しさん)さん» わぁぁ!!本当ですか!ありがとうございます(*´ω`*)面白くて楽しい、だなんて!!とても光栄です!むふふ( ´艸`)、義勇さんの応援まで!ありがとうございます(*^^*) (2021年2月21日 19時) (レス) id: c92cfbb025 (このIDを非表示/違反報告)
義勇さん(義勇と杏寿郎推しさん) - 面白い....!楽しい....!(これからも)頑張れ....(義勇) (2021年2月21日 19時) (レス) id: c088eaa142 (このIDを非表示/違反報告)
古猫丸(プロフ) - あさがおさん» 以前に見てくださって居たのですねっ!見つけていただいて嬉しいです!!(*´ー`*)これからも見ていただけたら、嬉しいです!!素敵なコメントをありがとうございました!m(_ _)m (2021年1月21日 23時) (レス) id: c92cfbb025 (このIDを非表示/違反報告)
あさがお(プロフ) - 前に見てたんですけど、タイトル忘れちゃって探してたら見つけた…!!いつも楽しく読ませていただいてます(*´▽`*) (2021年1月21日 23時) (レス) id: a880b45ead (このIDを非表示/違反報告)
古猫丸(プロフ) - シルバーウルフさん» はいっ!嫌われていませんよっ!(*´ω`*)夢主ちゃんと最後に仲直りできたので、万々歳です(*´∇`)コメントありがとうございました! (2021年1月21日 22時) (レス) id: c92cfbb025 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:古猫丸 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年11月4日 19時

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