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影山飛雄 ページ1

「ねー、影山。今日なんの日?」



ベットを背もたれにして雑誌を読む彼の頬をつついた。



「付き合って1年だろ」




一瞬雑誌から目を離し私のほうを見たが、すぐに雑誌に戻ってしまった。




今日は彼に告白されて1年。




しかし私たちは1年も付き合ってキスすらしたことがない。


別に欲求不満なわけじゃないけど、やっぱり魅力ないのかな、とか思っちゃう。




「そ!だからこれ。あげる」




影山の後ろに回るためベットへ。


やっと雑誌から顔をあげた影山は、後ろを振り返り私を見た。




「ちょっと、こっち見ないでよー。後ろ来た意味ないじゃん!ほら前向いて!」




「俺なんも用意してな…あ」




彼の首元に手を回し、私とお揃いの買ったネックレスをつけた。




「…さ、サンキュ」




ちょっと照れてる。かわいい。


彼は雑誌を机へ置いて、こちら側に向いて座った。





「俺、なんも考えてなくて…その、だから、うーん…」





「いーよ!どーせそうだろうと思ってた!」




あはは!と笑うと、彼は少し残念そうな顔をしたが、何か思いついたらしい。

目をキラキラさせている。




「なんでもしてほしいこと言ってくれ!」





あ、いっぱいすぎると困るから1個だけな。とケチなことを言う影山。




「うーん、してほしいこと……あ」




「なんだ?」





「や、ちょっと言うのははずい」





首をかしげる影山と1人で照れている私。

彼はベットに手をついて、顔をずいっと近づけてきた。




「なんだよ、言えよ」





今までしてこなかったのは、私とするのが嫌だったのかもしれない。そう思うと、到底口にはできない。





「なんでもいいって。早く」







普段より顔が近くて余計に恥ずかしい。





「い、嫌なら言ってね、」




「おう」








「…キスが、したい…」



あの、その、今までしたこと無かったでしょ?とか言ってみたものの、影山は固まっていて、これは失敗だったかなと思う。









「俺もしたい」




するぞ、と言われ、俯いていた顔をあげる。


いきなり!?と言おうとしたが、彼はもうすでに目を閉じて近づいてきていた。




「え!?あ…」

慌てて目を閉じる。





すると唇に柔らかい感触。




口が離れ、そっと目を開くと、影山は私と同じように顔を真っ赤にしていた。




「あ、あんま見んな…」




照れて私に背を向けてしまった彼が愛おしくて、後ろから抱きついてもう一度頬にキスをしてやった。

灰羽リエーフ→



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設定タグ:HQ , ハイキュー , 短編集   
作品ジャンル:恋愛
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ひのちか(プロフ) - 颯さん» こんにちわ。そう言って貰えてありがたいです!これからもよろしくお願いします:) (2020年3月3日 4時) (レス) id: 833028814c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 初コメ失礼します。この短編凄く好きです。胸キュンが凄いです。更新頑張ってください。 (2020年3月2日 23時) (レス) id: ec9a814c94 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひのちか | 作成日時:2019年10月30日 22時

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