推し、助けちゃいました (ページ4)

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第4話ページ4

ｰｰｰｰｰｰ東京駅にてｰｰｰｰｰｰ

「Aー！はやくー！」

『ちょ、待って早すぎ』

『グク…めっちゃ元気だね？』

「うん…だって今日はコンサートだから」

コンサート、そう、今日はBTSのコンサートが東京で

行われる。…私はあいにく当選しなかったけど…

「ねぇ、A。僕のこと知ってた？もしかしてだけどarmy？」

私はその言葉にドキッとした。もしそのことを言った

らグクに嫌われちゃいそうで怖かったけど

隠しておく方が悪いと思ったので正直に言うことに

した。

『う、ん。私はarmyだよ。armyでグクのファン、ずっと隠しててごめんなさい。』

私は何を言われるかとても怖くてギュッと目を瞑った

「…A」

『は、はい』

「それ本当なんだよね？」

『う、うん』

そういうとグクぱっと明るい顔になっていった

「そー！じゃあさ今日のコンサート、特別に来る？」

『え、いいの？でも…。』

「いいからいいから！！Aには今日お世話に
なったし！お礼だと思って！」

そう言ってぐいぐいとチケットを押してくる

お礼にしては格が違いすぎる、そう思ったけど

折角なので貰うことにした。

『ありがと、グク。』

「いえいえ！…あ、ここから先は別行動にしよ？他のarmyに見つかったら色々大変だし…。」

あ、そっか。私はarmyで彼は世界的大スター。

もう、お話出来ないのかな、

なんだかグクと私の間に大きな大きな壁があるように

感じた。

「それじゃあね、A。色々とお世話になりました！」

『うん。バイバイ』

溢れそうになる涙を何とか堪えて笑顔で別れた。