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両親の離婚が決まって、高校に入るタイミングで宮城に行くことになった時は正直期待してた。
そりゃ友達や幼馴染と離れる寂しさはあったけど、宮城に行けば初恋の人に会えるんじゃないかって。
中学でバレー部に入ったのはその人とバレーをするという約束を果たしたいからだし、宮城に来てマネージャーになったのはその人と会えるかもしれないと思った。
そんな期待を抱いて宮城に来てから、2年と少し。
『 ぜんッッッッぜん会えない!!! 』
「 うるさいA、急に何 」
別に、いつまでも初恋を引きずっている訳では無い。
東京にいた頃に好きな人はできたし、高校に入ってからは隣にいるちょっと憎たらしいやつに2年と少し片想いを拗らせてるし。
『 私も彼氏ほしい、青春したい 』
「 Aに彼氏とか絶対無理 」
『 とか言って、及川だって彼女できたことないの私知ってる 』
「 は!?なんで知って…! 」
『 岩泉に聞いた 』
やばい、ごめん岩泉。
あとで及川になんか言われるかも。
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作者名:hi | 作成日時:2020年9月6日 12時