Prolog ページ1
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宮城にあるおばあちゃんの家に遊びに来ていた。
でも、ままもぱぱもおばあちゃんもおじいちゃんも、大人の話ばっかりでつまんない。
だからひとりで遊びに行ったら、公園で男の子と出会った。
そんな5歳の時の話。
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「 俺、大きくなったらバレー選手になる! 」
『 私もバレー好き! 』
「 いつか一緒に行くバレーやろう! 」
『 やる! 』
初めて会った男の子なのに、たくさん話した。
バレーが好きなことは勿論、家族の話とか友達の話とかも。
すごく楽しかった。
『 そろそろ帰らなきゃみんなが心配しちゃう 』
「 俺も帰んなきゃお母ちゃんに怒られちゃう 」
『 私ね、東京に住んでるの。それでもまた会えるかな? 』
ずっと話していたいと思った。
この楽しい時間を過ごしていたいと思った。
「 これあげる 」
『 なにこれ? 』
「 俺のと合わせたらハートになるの! 」
『 すごい!でもいいの? 』
「 これ持ってたら、また会えるかもしれないでしょ? 」
銀色のハート型になるペアネックレス。
『 ありがとう!また会おうね!バレーしよう! 』
「 約束だからね! 」
初恋の男の子との話。
顔は思い出せないし、名前も聞いていないけれど。
それでもまたいつか、会えたらいいのにって。
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作者名:hi | 作成日時:2020年9月6日 12時