ひねもすの愛【 原神 】

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鍾離
「そうか、俺もだ」
　これにはさすがの彼も鳩が豆鉄砲を喰らったように驚いた…かと思ったがそれは一瞬で、ふっと口の端を緩めて向こうからも愛の言葉を吐いてきた。切なそうな顔に心臓をやられて思いのままに抱きしめると、「なんだ、今日は甘えたいのか？」と頭を撫でてくれる。


魈
「それ、は…」
　ぼふんと音が出るほど一気に顔を真っ赤にして、珍しく戸惑ったような感情が見える。口元に笑みを浮かべたまま再度「すきです」と言えば、腕から引き寄せられてぎゅっと彼の腕の中に抱かれる。「愛している、A」恥ずかしさに顔を見られたくなくなって抱き締めてしまったらしい。


タルタリヤ
「軽い気持ちで言うものじゃないよ」
　よーしよしと子供扱いをするように頭をぐりぐり撫でるので、悔しさを覚え何回も言ってやろうと口を開くと彼に口を塞がれる。反撃したくてその手を退けようとしても力で勝てない。手と格闘しながらふと上へ視線を遣(や)ると、髪の隙間から覗く耳が赤くなっていたりいなかったり。


行秋
「おや、君から言ってくれるとは…」
　ふふ、と意味深に微笑を浮かべて読んでいた本をぱたりと閉じる彼。なんだか怖いので少し離れようとするとぐいっと無理やり腰を引き寄せられて彼の胸の中へダイブ「大胆だね？」それは行秋が、と少しでも口答えしようとすれば口を塞がれます。


重雲
「へぇ、そうな……え???」
　あまりの衝撃に一度受け流すが、やっぱり受け入れられず疑問符で返してしまったみたい。えっえっ、と困惑と赤面を繰り返す彼にもう一度「好きだよ」と伝えてみると、ぼん！と一際顔を真っ赤にして前のめりに倒れてしまう。


楓原万葉
「好き、…拙者が?」
　その返しにもちろんと言って笑んでみると、「…そうか」なんてふわりとあまりにも綺麗なほほえみを向けてくるものだから、こちらから言ったのに見惚れて頬が赤くなっていくのを感じる。その様子をしばらく見ていた彼もなぜか照れているようで、ふたり揃って幸せに笑った。


トーマ
「えっ…と、これまた急だね?」
　ぱちぱちと何度か瞬かれる瞼が驚きを表している。一瞬迷惑だったかと後悔するも、彼も若干肌が赤らんでいて…
　あ〜…なんて空中に視線をさまよわせてから、「もっと良いムードで言いたかったんだけどなぁ」と返事の代わりの苦笑をこぼす彼。

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