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次の日ーーー
侑「Aちゃん、やっほ。」
『へっ!?あれ、知念くん!?え、今日取材の日、、じゃないよね?』
侑「うん。普通にお見舞い。」
『嬉しい、、けど、大丈夫?仕事とかあるでしょ?』
侑「うん。大丈夫だよ。って言ってもそんなに長居は出来ないんだけど、もっと色々お話したくてさ。ほら、寂しいって言ってたし。」
なんか、、ものすごく嬉しい事言ってくれてるけど、なんて返したらいいか、、。
と思っていると、知らない間に涙が溢れていた。
侑「え、ちょっと泣かないでよ!」
知念くんが慌てて、近くにあったティッシュを渡してくれる。
『ごめん。泣くつもり無かったんだけど、嬉しくて。』
そう言うと少し困った顔をして、優しく頭を撫でてくれる。
侑「そんなに喜んでくれるなら、何回でも来るよ。」
それから、知念くんは本当に何度も来てくれた。
それなのに、私の体力は徐々に落ちて行って、日中でも寝ている時間が多くなった。
タッタッタッーー
侑「セーフ!Aちゃん、こんばんは。」
『ふふ、こんばんは。そんな走って来なくても。』
侑「だってもうすぐ面会時間終わっちゃうから。過ぎると看護師さんに怒られるし。」
そう言ってベッドの横の椅子に座って、じっと顔を覗き込む。
侑「ん、今日は顔色いいね。」
『うん、今日も元気だよ。』
侑「はい、これお土産。」
『ありがとう!、、、なに?これ(笑)』
侑「ん?なんか分かんないけど、ご当地キャラだって。」
『よく見たらかわいいかも。ありがとう。』
ロケなどで地方に行ったりすると、必ず何かお土産をくれる。
食事制限があって食べ物は受け取れないから、ご当地キャラのグッズが多いけど、おかげで部屋が少し賑やかになった。
『いつも来てくれてありがとう。、、、でも、もう取材の日以外、来ちゃダメだよ?』
侑「え、、なんで?」
『あんまり知念くんの負担にはなりたくないから。それに、、、私はもう長くないし、これ以上優しくされたら、、、好きになっちゃう。』
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cheln(プロフ) - あまりにもリアルすぎて号泣してしまいました。自分の名前を入れてたので余計に涙が止まりませんでした。この作品を読んで良かったです。ありがとうございました。 (2018年4月23日 22時) (レス) id: f22848a5f9 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - す―――っごく良いお話でした(´;ω;`)主人公が転生して再び知念くんと会うことが出来て本当に良かったです…!感動しました! (2017年8月15日 23時) (レス) id: 233d6a7085 (このIDを非表示/違反報告)
kaomojijump(プロフ) - お母さんが主人公に気づくところを読んで号泣しちゃいました! (2017年8月7日 15時) (レス) id: 88a463478a (このIDを非表示/違反報告)
Honolulu(プロフ) - 感動した!主人公が死んじゃうところは本当に泣いちゃった(><。) (2017年8月2日 14時) (レス) id: a1925e72c3 (このIDを非表示/違反報告)
陽月(プロフ) - いちごがーるさん» そう言って頂けて、本当に嬉しいです!!よかったぁー、、。安心しました(^^) (2017年7月29日 16時) (レス) id: a2dda5cfec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:陽月 | 作成日時:2017年6月27日 1時