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「言っとくけど……
…このまま何も聞かないで寝るとか…拷問だからね?」
私が落ち着くように背中を撫でる手が、一瞬止まった。
私が時計を見て考えてた事がなんなのか、瞬時に理解したんだと思う…。
……けど…。
「とりあえず…
ちょっと冷たいから着替えるね……?」
ためらってる私の横で、Tシャツを脱ぎながら立ち上がる隼くんは、洗濯よろしくって笑ってて……
顔洗わないとヤバいかもよ?ってアドバイス頂きました。
浴室へ行って鏡を見たら、すでに顔がカピカピで…
慌てて顔を洗い、タオルを絞って少しだけ目を冷やしてみた。
『不細工過ぎて笑えない……』
ベッドで待ってた隼くんの横に潜り込むと、明日はもっと腫れるんじゃないかってハの字眉。
『自業自得か………』
ため息さえ出ません。
「で………?」
『……ん?』
「……俺はこのまま、ごまかされた方がいいの?」
『…………』
隼くんは、返事ができずに黙った私の頬を手で包み……親指で優しく撫でると、優しくキスをしてくれた。
「言いたくないなら無理に聞かないけど…
たぶん心配で寝れなくて……明日、仕事にならないよ?」
イタズラに笑って、重たい空気を少し軽くしてくれる。
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作者名:ひな | 作成日時:2024年3月28日 18時