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「Aのお母さんって人から、お世話になってますって挨拶された…って」
『うん…彼のお母さん』
一緒に住んでる話もすると、美樹は目を丸くして驚いてる。
「お母さんとそんな風に出かけるとかさ……お母さんにも、彼氏さんにも大事にされてるんだね…」
『うん……。
すごく大事にしてもらってる』
私の言葉に、笑顔になった美樹だけど…すぐに少し渋い顔になった。
「Aが大事にしてもらってるのも、幸せなんだろうこともわかったけど……
やっぱり、一度は会わせなよ…?
すぐにとは言わないから」
『うん…わかった』
隼くんにお願いしてみよう。
どこかで、少しでもスケジュールが空いたらいいんだけど。
「で?……今日、暇?」
もうすぐ広大先輩の誕生日だから、プレゼントを買いに行くから付き合ってって……。
半ば強引に連れ回されてるけど、何も言えずについて行きます。
「この店、芸能人とかも来るんだって……」
お高そうなセレクトショップ。
真剣に悩んでる美樹をおいて、私はフラフラ歩いて…
…あ…このシャツ…
隼くんが今朝、着てた…。
チラッと値札を見て、倒れそうになりながらまた戻す。
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作者名:ひな | 作成日時:2024年3月28日 18時