My Only Love ４ (ページ19)

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「とりあえず…怖い人じゃない証拠」

名刺を渡されて……けど、受け取らずに距離を取ろうとしたら、指輪をしてる左手を触られた。

隼くんが小指につけてくれた時、本当は薬指に指輪を送りたかったけど、これ！って思ったもののサイズがなかったんだって教えてくれた。

「…いつかここに本物渡すから、空けといて？」

今朝、寝ぼけながら私の左手を握り、薬指にキスをしてくれたんだ…。

「…赤くなってんじゃん。
かわいい～！」

今朝の隼くんを思い出して赤くなったみたいで……
手を触られて赤くなったんじゃないかって、きゃーきゃー。

…迷惑でしかない。

「かわいい指輪してるね？このダイヤ、本物？」

『…離してください』

右手を引くけど離してくれず……
そのままチラッと腕時計も見て、肩を竦めた。

「その時計…すごいね？
…ホントは遊んでるとか………？」

見た目、純粋そうなのにそれをウリにしてる？…って、他の人には聞こえないくらいの声でささやかれた。

…限界だ……。

『すみません…
そろそろ帰ります』

バッグを手に席を立ち、先輩に頭を下げる。