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「乾杯!」
仕事帰りにそのまま寄った合コン。
みんなキレイな服に着替えてたけど……私は園のポロシャツを脱いでシャツを羽織っただけ。
ここにいるメンバーのために、着飾る理由はない。
隼くんからもらった指輪は、仕事中は大事にバッグに入れておいて、職場を出る前につけた。
腕時計は、よく見たらハイブランドのもので、怖くてつけられない!って隼くんにLINEしておいたんだけど……
ダメって一言だけの返信が怖すぎて、恐る恐るつけてます。
お値段的に高めなランクで、落ち着いて飲めるのが売りのお店らしい……と先輩は喜んでいたけど、せっかく飲むなら、好きな人と飲みたいな…。
可愛らしく、甘めのお酒を飲んでる先輩達の一番隅で料理を堪能…。
…自分からは話さず、聞かれたことだけ答えるスタイルを貫いてるから、若干引かれてる気がする。
「田中ちゃん!食べてばかりいないで飲んだら?」
「ほら、ビール好きでしょ?」
『今日は食べに来たので……』
ヘラッと笑いながら先輩達に返事してたら、私の前に座ってる男性がいい食べっぷりだと笑ってる。
「ホントに童顔だよね?」
「未成年に間違われるでしょ?」
「コンビニで年齢確認されちゃうんだよ?すごいよね?」
……ハイ、出た。
私の見た目イジりして場を盛り上げるやつ……。
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作者名:ひな | 作成日時:2024年3月28日 18時