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「大丈夫……?」
優しい声に顔をあげたら、笑顔の隼くん。
『大丈夫……。ちょっと圧倒されてるけど……』
「あぁ……ふたりとも煩いから?」
『違うよ?!』
ちょっとニヤニヤして…完全にイタズラっ子モードの隼くん……ちょっと危険だ…。
「コラ隼!」
お母さんズにダブルツッコミされて叩かれながらも、楽しそうに笑う隼くんが、よしよしって私の頭を撫でる。
なんか、子ども扱いされてるみたいなんだけど……
大きな手で撫でられるの…安心してすごく好き。
「クミちゃん…これ?」
「そう!この顔!」
「デレてるわぁ……」
「でしょ?」
隼くんは、散々お母さんズにからかわれて苦笑い。
また後で……って言って控室を出て行った。
「あれ……?
隼来なかった?」
隼くんが行ってすぐに佐野さんが現れて、クミさん達に声をかけた。
「隼ならもう行ったよ?」
「え?そうなん……?
………で…え?マジか………やば……マジ犯罪じゃん」
手をグーにして口元を隠して…クスクス笑う佐野さんが、私をチラ見。
「同い年なんでしょ?………見えねぇ……」
「こら玲於!」
今度は佐野さんが、ミィさんからお説教されて笑ってる。
「あんたもかわいい彼女作って紹介してよ…」
「俺は……しばらくないな…
1人が楽だもん。
ってか……あいつみたいに惚気らんないし?」
佐野さんはケラケラ笑ってて……
毒づいてるのに優しそうな笑顔。
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作者名:ひな | 作成日時:2024年3月15日 22時