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ロックを解除して玄関に入ったら、キャリーを運ぶクミさんがいて、おかえり〜って笑顔。
『ただいま帰りました…。
クミさん、その荷物……』
「ん。
早速だけど、明日からちょっと地元に帰るね?」
『え?』
「ってことで、今日は外に飲みに行こう!」
そのまま出れる?って………
『……着替えだけさせてください……』
「よし、急げ!」
ケラケラ笑うクミさんに苦笑いを返しながら、ゲストルームへと入ると、ベッドの上に隼くんの抜け殻。
…ちょっとおもしろいから、そのままにしとこう。
動きやすさ重視のパンツと園のポロシャツ、パーカーを脱いで着替えたら、かわいい〜ってクミさん。
『ありがとうございます…』
なんとか無事だった洋服が数枚でもあって良かった。
「そういえば、朝ね?」
一緒に並んで歩きながら、急に吹き出したクミさん。
「隼がAちゃんが出かけて…ちょっとしてから起きてきて……」
『え?』
笑い出したら止まらなくなって、クミさんの話がなかなか進まない…。
なんとか聞き取れた部分をつなげてわかったことは、隼くんが私を探してウロウロしてて、母親を探してる子どもみたいだった……ってこと。
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作者名:ひな | 作成日時:2024年3月15日 22時