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ベッドを置いてる壁際から水漏れして布団が濡れてて…
濡れた床もすでに変色してる。
天井なんて、クロスも剥がれてきてるし…。
少ししてやって来た管理会社の人が一緒に確認してくれたけど、しばらくはここで生活できそうもない……。
担当の人が全部の状況を写真に撮って部屋を出た後で、隼くんと2人…
…途方に暮れる…ってこういうことなんだな……なんて…。
立ち尽くす私の頭を撫でて、何か拭くものちょうだいって笑顔を見せた隼くん。
…あ、そうか………
片付けなきゃ…。
とりあえずバスタオルを出すと、一緒に片付けを手伝ってくれた。
布団類は浴室に運んで、マットレスは立てかけて……
家具も家電もほとんど動かした。
全然頭が回転しない私の代わりに、隼くんがほとんど指示してくれた。
『ごめんね?……ライブ後で疲れてるのに……』
せっかくのお休みに肉体労働させてしまった…。
「なんてことないよ、このくらい…」
優しい微笑みに、泣きそうになる……。
……ホント…
…これからどうしたらいいんだろう………。
「うちおいで?」
『え?』
「うちに来ればいいよ……。
とりあえず、お腹空いたからご飯食べよ?」
空腹の時は余計に気分が落ちるから……って。
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作者名:ひな | 作成日時:2024年3月15日 22時