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「今は……この事務所に所属してるんですよね?
…なら、そういう誤解されるような事、慎んだ方がいいと思うんです」
『あの…』
「あのさ……誰が誤解するの?
誰が誰に手を出したって?」
私の言葉を遮った涼太くんはキレる寸前……いや…すでにキレてるかも…。
「俺、Aちゃんに手を出された事ないけど…?
ってか……俺らの周りに誤解するような人いないけど…?」
誰がそんな適当な事言ってるの?って、腕を組んで眉をひそめてる。
「みんな言ってます…」
「みんなって誰…?」
声は荒げないけど……淡々と話してるから余計に怖い…。
『涼太くん……いいから…』
「いや、良くないでしょ………。
実際、好き勝手言われて…Aちゃん、傷付いてんじゃん…」
なだめてみたけど、効果なし。
「そうやって…みんなに守ってもらって……
ズルい………」
「はぁ?」
いよいよ涼太くんの顔が険しくなったけど、相手もヒートアップして、止まらなくなってる。
「お願い…やめてよ…」
「やめてよって……私は、あなたのために言ってるんだよ?」
青ざめた顔で止めてる女性の言葉に、スタッフさんは苦笑い。
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作者名:ひな | 作成日時:2023年12月14日 18時