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タカヒロさんは柔らかく笑うと、リハまで少しだけジムに行ってくるってスタジオを後にして…
安元さんもデスクへと戻った。
ヘッドホンを繋いでスタジオのキーボードを無心に弾き続け……
気付いたら、リハに参加するほとんどの人が集合してた。
みんな、私のおでこにガーゼがあっても何も聞かないし、何も言わない…。
後で聞いたけど、朝のうちにしっかり伝達されてたらしい。
リハ中も休憩中も、誰か必ず横に来て座ってくれて………
特に何もしないし話さないんだけど………
守ってくれてる感がある。
『斉藤さん……大丈夫ですよ?』
「何が?」
『いつも……そんな横にいることないじゃないですか……』
今の担当は斉藤さん……
横でおやつ食べてコーヒータイム。
「ダメなの?」
『イヤ…ダメではないですけど………』
「じゃ、いいじゃん」
何か問題あるの?って……問題はないけれども…。
『タカヒロさん発案ですか?』
「だと思うでしょ?」
『え?違うんですか?』
……タカヒロさんが過保護発動してるんだと思ってたのに…
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作者名:ひな | 作成日時:2023年12月14日 18時